ホンダのオーストリアGP初日

実力発揮、3番手タイムのピエール・ガスリー。
2019F1GP第9戦オーストリアGP初日、ホンダのパワーユニットを搭載する4台は、悲喜こもごものの金曜日を過ごした。

手痛い洗礼を受けたフェルスタッペン。
11時からのフリー走行1では、レッドブル・ホンダが2台そろってトップ6入り、マックス・フェルスタッペンは、トップに肉薄するタイムで5番手、ピエール・ガスリーは、フェルスタッペンと0.118秒差の6番手。トロロッソ・ホンダの2台はさらに接近したタイムを記録し、ダニール・クビアトとアレキサンダー・アルボンが、0.013秒で11番手と13番手を記録した。

スペック3を得て走り込んだアルボン。
FP2はクラッシュが多発する荒れた展開となり、2度の赤旗が出されたが、最初の原因となったのはフェルスタッペンだった。最終コーナーで突然リヤを失ってスピン、砂地を滑って後ろからバリアにクラッシュ。マシンの後部にダメージを負った。初日を前タイプのスペック2で走行した後、スペック3に交換予定だったため、グリッドポジションには影響がないものだったが、PUに影響がないか解析が進められた。
その結果、フェルスタッペンはフリー走行2では9番手となったが、一方のガスリーは、フェルスタッペンに続いてクラッシュを喫したバルテリ・ボッタスが、クラッシュ前に記録した最速タイムに0.07秒差の3番手。高速でテクニカルなレッドブル・リンクで、ようやく実力通りの力強い走りをみせた。
トロロッソ・ホンダのアルボンに、スペック3のPUが与えられ、PU交換ペナルティーでグリッド後方からの戦いが決まっているが、トップに1秒以内に迫るタイムで13番手。クビアトは、アルボンと0.1秒差の15番手となった。
ホンダF1レーシング田辺豊治テクニカルディレクター
「今日は風の影響によりコースオフしてマシンにダメージを受けるマシンが多かった。アストンマーチン・レッドブル・レーシングのフェルスタッペン選手も、不運にもFP2でダメージを負ってしまいましたが、金曜日用のPUを使用していたので、予定通り、今晩の作業でフランスGPで投入したスペック3への交換を行います。クラッシュの影響を受けたPUについては早急にさくらに送り返し、ダメージ度合いを確認します」
「今回から4台全てのマシンにスペック3を適用することになりましたが、フェルスタッペン選手以外の3台についてはロングランも含めてセッティングの確認を進めることができました。明日も予選と決勝に向けて最適化を継続していきます」
【STINGER】
photo by Honda




