シルバーストンならではの裏技–観客席の旗が決め手!?
シルバーストンは、広大な広場に展開するサーキットだ。元々飛行場だったのでそれも当然だが、その広大さのために、吹きっさらしで時折強い風が吹き、その風向きが刻々と変化する。簡単に言えば、前から吹けばダウンフォースが上がり、追い風なら下がる。それに合わせてコーナーの進入スピードを買える必要があるのだ。
小林可夢偉が初めてGP2でシルバーストンを走ったとき、思い通りのタイムが出なかった。ライバルにいつになく差をつけられ悩んでいたが、原因は風だった。というよりも、『風の見方』を知らなかったためだった。
ライバルたちは、可夢偉が知らない方法で風を読んでいたのだ。それは、観客席の応援旗のはためき具合、というなんもと他愛ない方法。コーナー毎に観客席の旗を観て、進入スピードの目安にしていたのだ。
シルバーストンならではの“裏技”を、それぞれがどう活用するのか、明日のフリー走行が楽しみになってきた。
[STINGER]山口正己
photo by Honda