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運も力もハミルトン!!–イギリスGP決勝

ギリギリのせめぎ合いはスタート直後から始まった。

壮絶な高速バトル。セフティカーのタイミングを味方につけたイギリスの英雄ルイス・ハミルトンが、14万人の大声援を浴びるレースになった。

スタートを決めたポールポジションのバルテリ・ボッタスにチームメイトのハミルトンが食い下がり、サイドbyサイドの末にハミルトン+メルセデスが前に出たが、ボッタス+メルセデスが諦めず、大観衆のどよめきの中で仕掛け返してトップを奪回。14万人の観客の都合を無視したボッタス+メルセデスがトップを固めてレースが進んだ。

メルセデスのチームメイトバトルだけでなく、高速シルバーストンでニアミス連発の凄まじいバトルが展開したが、スタートから30分のところでジオヴィナッツィのアルファロメオがコースアウトしてグラベルに捕まって立ち往生。セフティカーが出て、総ての流れがタハミルトンに傾いた。

トップのボッタスは、ハードタイヤでゴールまで走る予定だったことで、セフティカーのタイミングが、タイヤ交換を目前にしていたハミルトン+メルセデスにおあつらえ向きとなり、ボッタスの優位は一瞬にして消滅した。

 

レッドブル・ホンダは、ピエール・ガスリーが順当に走って表彰台までもう一歩4位に食い込んだが、フェルスタッペンはフェラーリのセバスチャン・フェッテルとのバトルで追突されてスピン。フェッテル+フェラーリはノーズを壊してピットインして大きく後退。縁石で弾かれてジャンプしたフェルスタッペン+レッドブル・ホンダは、マシンの損傷はなかったが、終盤の追い上げの道を断たれて5位でゴールした。

トロロッソ・ホンダの2台は、予選までと立場を入れ換え、17番手からスタートしたダニール・クビアトは順調にポジションをあげて9位に入賞したが、9番グリッドからスタートしたアレキサンダー・アルボンは、マシンからホンダに届くデータが「高電圧」を示し、安全を見越してマシンに触れることができず、予定のピットインを諦め、磨耗したタイヤでの走行を強いられて後退。それでも12位でゴールした。

見違えるスピードを見せたルノー。

イギリスGPで見違える週末を過ごしたのは、進化型のパワーユニットが好調に働いたルノーだった。ダニエル・リカルドは、同じルノーを積むマクラーレンのランド・ノリスとカルロス・サインツとのバトルで、大きく進化したことを示した。

ハミルトン+メルセデスがトップに立って逃げきったが、最後にとてつもないオマケ付き。ハミルトンが、最終ラップにファステストラップを記録したのだ。ハミルトンのタイヤは、20周目に交換して32周走った最も硬いハードタイヤ。チームから無線で、“オーサム(驚きだ)!!”の声が飛んだ。

終盤、後ろのルクレール+フェラーリとの間に充分なマージンがあったボッタスが、予定外のピットインでソフトタイヤに替え、ファステストラップポイント1を確保したはずだった。使い古しのタイヤでタイムを更新したハミルトンは、ボッタスを唖然とさせただけでなく、母国の観客の声援をさらに大きいものにした。

メルセデスの2台の闘いは、セフティカーで決着したが、ボッタスvsハミルトンだけでなく、52周レースの間中、バトルが勃発を続け、レースはスリリングなテンションを保ったままで進んだ。際どいニアミスからサイドbyサイドのオーバーテイクを展開したのは、主なところだけでも以下の通り。

*ルクレール(フェラーリ)vsフェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
*ガスリー(レッドブル・ホンダ)vsフェッテル(フェラーリ)
*フェッテル(フェラーリ)vs(フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
*ノリス(マクラーレン)vsリカルド(ルノー)
*サインツ(マクラーレン)vsリカルド(ルノー)

フェルスタッペン+レッドブル・ホンダは、ルクレール+フェラーリとオーストリアの再現のようなせめぎ合いを展開し、押し出されてコースをはみ出し、チーム無線でルクレールの動きに、「動くのが遅い」と叫び、抜かれそうになってから進路を変えるのは走路妨害だ、と訴えた。

フェッテル+フェラーリに追突され、宙を舞うフェルスタッペン+レッドブル・ホンダ。

フェルスタッペン+レッドブル・ホンダは同じフェラーリのフェッテルとも激しい先陣争いを展開した。抜かれたフェッテル+フェラーリは、執拗に食い下がったが勢い余って追突。ノーズを傷めてピットインして大きく後退した。

◆イギリスGP決勝結果
1. ハミルトン+メルセデス
2. ボッタス+メルセデス
3. ルクレール+フェラーリ
4. ガスリー+レッドブル・ホンダ
5. フェルスタッペン+レッドブル・ホンダ
6. サインツ+マクラーレン
7. リカルド+ルノー
8. ライコネン+アルファロメオ
9. クビアト+トロロッソ・ホンダ
10. フルケンベルグ+ルノー
11. ノリス+マクラーレン
12. アルボン+トロロッソ・ホンダ
13. ストロール+Rポイント
14. ラッセル+ウィリアムズ
15. フェッテル+フェラーリ
16. クビツァ+ウィリアムズ
17. ペレス+Rポイント
以下、リタイア
ジオヴィナッツィ+アルファロメオ
グロジャン+ハース
マグヌッセン+ハース
詳細結果

[STINGER]山口正己

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