Q3を走れなかったルクレールの痺れる心遣い
Q1でセバスチャン・フェッテルがノックアウトされるというショッキングな出来事の後に、フェラーリの期待を一身に背負ってQ3に駒を進めたシャルル・ルクレール。メルセデスのルイス・ハミルトンとのポールポジション争いに期待がかかっていたが、フェッテルに続いてトラブルでQ3をまったく走れなかった。
エンジニアから走れないことを告げられてコクピットを降りたルクレールは、愕然とするのかと思いきや、メカニックの一人一人に握手して肩をたたき、労を労った。この光景の後のインタビューに、残念だ、と答え、そしてこう続けた。
「原因はまだ分らないけれど、全力でがんばってくれているチームの全員がガッカリしているよ。彼らが再びハッピーになるようにしないと」
メカニックを労う行為とコメントに、10番手からスタートするルクレールの願いが、明日にでも叶うことを祈らずにはいられなくなった。
[STINGER]山口正己
photo by FERRARI