フェラーリのドイツGP
20番手からスタートしたセバスチャンベッテルは、ウィナーのマックス・フェルスタッペンのレッドブル・ホンダのわずか7秒後の2番手表彰台を手に入れて、土曜日の予選の失望をリカバーした。
シャルル・ルクレールは、10番手グリッドから素晴しいスタートを決め、2位走行中の28周目のターン16でコースアウト、バリアに接触して砂利につかまって動けなくなった。オープニングラップの終わりには、6位に上昇。その後も前車を抜きまくって表彰台を期待させていた。
フェッテルは、最後尾の20番手から、1周めに14位、2周目に12位にポジションをアップ。ペレス+Rポイントのスピンで出動したセーフティーカーを最大限に活用し、フルウェットからインターミディエイトに交換。8周目には7位に着け、その後も順位を稼いだ。
中盤、雨が再び降り始め、チームによる完璧な戦略で2位に浮上、さらに果敢にプッシュを続けていたルクレールが、コントロールを失ってコースオフしてレースを終えた。これを見たチームは即座にフェッテルに連絡、インターミディエイトタイヤに交換して8位でレースに戻った。
47周目に、3番手に着けていたフェッテルは、コースが乾き始めてソフトタイヤで最後のピットインして9番手でコースに戻り、この後、猛烈な勢いで前車抜きまくった。
ボッタス+メルセデスが56周目にクラッシュして消えた後、フェッテルはガスリー+レッドブル・ホンダ、マグヌッセン+ハース、アルボン+トロロッソ・ホンダ、サインツ+マクラーレンを捉え、60周目に3位にいたストロール+Rポイントに追いついて3周で仕留め、残り2周になった63周目にクビアト+トロロッソ・ホンダから2番手を奪い取った。
セバスチャン・フェッテル
「大変なレースでした。宝くじみたいなトリッキーなレースを楽しんだけれど、長かったから全部は覚えていないですね。特に滑りやすい状況の時は、難しかった。タイヤと路面コンディションのバランスを理解してリズムをつかむのはかなり困難で、。グリップ不足は、トラックが脂っぽくなっているからか、タイヤがタレたためなのかの見極めが難しかった」
「最後のセーフティカーが登場したのは8番手くらいだったと思う。とても多くの決定を下す必要があったけれど、全体的にボクたちはいいペースでレースを続けられた。スリックタイヤで乾燥し始めた不安定な状況で、F90は快適でした」
シャルル・ルクレール
「残念な結果になってしまいました。スタートがうまくいって、トリッキーな状況の中で前進しました。チームは素晴らしい仕事をしたし、優勝を狙える2位まで進め、戦略は正しく、クルマはどのコンディションでも調子が良いと感じました」
「残念ながら、ターン16でミスをしてコントロールを失ってバリアにぶつかり、レースが終わってしまって、チームとファンに申し訳ないです。素晴らしい仕事をしたセブ(セバスチャン・フェッテル)の2位は当然の結果と思います」
「F90のパフォーマンスは、ウェットでもドライでも、週末を通して強力だったので、我々は集中し進化を続ける必要があり、次のハンガリーGPで再びベストを尽くします」
マティア・ビノット・チーム代表
「なんてレースだ! 車はあらゆる状況で、週末を通して好調だった。金曜日の極端な暑さたら一転して涼しい状況になったドライコンディションのレース終盤でも、F90はスピードを証明した。ウェットでも速かったことと併せて、重要なことでした」
「セバスチャン(フェッテル)の2位は、チームに大きな自信を与えてくれる素晴らしいもので、セブにはとても満足しています。彼は週末を通して素晴らしい走りを見せ、レースでは、最後尾から素晴らしいドライブを見せてくれました」
「シャルルは、取り逃がしてしまいましたが、それを乗り越えるでしょう。彼がとても速く、今日の彼が並外れたパフォーマンスを提供していたことは間違いありません」
「今日もっと多くのポイントを手に入れたかもしれないけれど、これがレースです。我々はいくつかの困難な瞬間を過ごしましたが、トラブルを克服したことから、チームが何を達成したかを見ることができ、それはとても重要なことです」
【STINGER】
photo by FERRARI