F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集 F1 STINGER 【スティンガー】 > F1ニュース >   ベルギーGPの余波とイタリアGP

F1ニュース F1の動向が一目でわかる新着ニュースや最新トピックを随時更新。

ベルギーGPの余波とイタリアGP

1988年、マクラーレン・ホンダが唯一落としたモンツァで勝ったのは、フェラーリだった。

シャルル・ルクレールがモナコ人として始めてF1GPに勝利を刻んだベルギーGPは、さまざまな余韻を残した。

あの日からまだ3日しか経過していないけれど、世界中からのアントワン・ユベールへの追悼メッセージと、古くからの友人であるシャルル・ルクレールの勝利によって、悲しみは多少なりとも安らいだかもしれないが、ベルギーGPの先週末は、さまざまなテーマを置いていった。

◆第二ピットのピットロード

最初に、ユベールの事故じたい、モーターレーシングとして起きうることだったとしても、改善の余地があったかもしれない。例えば、スパ-フランコルシャン・サーキットには、ふたつのピットがある。F1を始めとするビッグレースは、ヘアピン手前からスタートするが、ローカルレースは、オールージュ手前の下り坂部分からスタートし、そこに第二のピットが設けられている。オールージュの内側を走っている第二ピットのピットロードが、今回のアクシデントに影響を与えたかもしれない。

オールージュの右側をピットロードが走っている。

安全の見地から、オールージュの右サイドを砂利を敷きつめていわゆる“グラベル”にすることで、コースオフしたマシンのスピードを下げる役目ができたのではないか、という意見があったが、第二ピットのピットロードがあることから、グラベルにはできない。そこに着目したスパ-フランコルシャン・サーキットは、今回のアクシデントを精査し、改善に動いているという。

ビノット代表の肩の荷が降りた?

◆ルクレールの勝利
シャルル・ルクレールは、終盤、執拗なハミルトンの追撃のプレッシャーに耐え抜いて、F1GP初勝利を飾った。21歳の勝利は、モナコ人初の勝利であり、フェラーリにとって、今シーズン初の栄光となった。今シーズン初ということは、マティアス・ビノットがチーム代表になって初めてということだ。ビノット代表の肩の荷が、ひとまず降りたことは間違いないところだ。今週末、次のレースがフェラーリのお膝元のイタリアGPであることを考えると、フェラーリに運気が向いてきたといえるかもしれない。

モンツァは、パワーが最も重要な要素といわれている。パワーユニットの序列は、フェラーリがメルセデス以下をリードしている。つまり、モンツァでフェラーリが勝てる要素がそろっているところに、ビノット代表の肩の力が抜けた、という小さくない要素が加わったことになるのだが、勝ったことでプレッシャはさらに大きくなった、という声も聞こえる。

パワーがモノを言い、ダウンフォースが最小のモンツァで行なわれる今週末のイタリアGPは、どんなレースになるのだろうか。1988年、16戦15勝したマクラーレン・ホンダが、唯一落としたモンツァで勝ったのはフェラーリだった。イタリアGPは、そういうことが起きるコースだ。

[STINGER]山口正己
photo by STINGER / Tororosso / FERRARI

記事が役に立ったなと思ったらシェアを!

F1 最新レースデータ

F1 ポイント・ランキング

F1ドライバーズ・ポイント
1位マックス・フェルスタッペン491ポイント"
2位セルジオ・ペレス240ポイント
3位ルイス・ハミルトン220ポイント
F1 コンストラクターズ・ポイント
1位レッドブル・レーシング860ポイント
2位メルセデス409ポイント
3位フェラーリ406ポイント

PARTNER
[協賛・協力企業]

  • CLOVER