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理解に苦しむフェラーリのチームオーダー

敵はメルセデス。二人で争っている場合ではない。

ロシアGPで、見事にスタートダッシュを決めてトップを快走したセバスチャン・フェッテルに対して、フェラーリは、シャルル・ルクレールにポジションを譲るように指示を出したが、これは実に不可解な指令だった。

約束があって、シャルル・ルクレールに権利があった、というところまでは理解できる。かつて、アイルトン・セナとアラン・プロストは、「スタート後の1コーナーを先に回った方に権利がある」という“約束”をしていた。1988年のことだが、この約束を、イモラ・サーキットで行なわれたサンマリノGPでセナが破り、プロストとの不仲が確定的になったが、“約束”じたいは、理に適っていた。しかし、今回の“ルクレールの権利”は、モーターレーシングとしてみた場合、違和感を禁じ得ない。ライバルの存在があるからだ。

もし、フェッテルがそれを意識して手心を加えてスタートで鋭いダッシュをに部させたとすると、ハミルトン+メルセデスという強烈なアタックを防げなかった可能性があるからだ。スタートは、お先にどうぞ、なんてやる場ではない。

さらに、その後、ルクレール+フェラーリがフェッテル+フェラーリの背後にピッタリとついていたなら話は別だが、フェッテル+フェラーリがファステストラップを連発して逃げたのに対して、ルクレール+フェラーリはジリジリ遅れた。フェッテルは、ペースを落とせというチームに対して、“ルクレールに追いつくように指示してくれ”と伝えている。ルクレールが、“約束を守らなかった”と怒ったというが、これは、「セバスチャンは速くてズルイ」とでも言いたかったのだろうか。

※追記:チームの思惑が、ルクレールにフェッテルのスリッストリームを使わせようとしたのなら、そこは理解できる。

仮にルクレールがピタリとフェッテル+フェラーリをマークして終盤を迎え、そこでピットから、前回のタイヤ交換の順番でルクレールに“借り”ができているので、お返ししなさい、とオーダーが出たのならまだしも、そうではなかった。下手をすると、順位を譲っていることろで、ハミルトン+メルセデスに漁夫の利をさらわれることも考えられた。

フェラーリが速いマシンを持ちながら、そのポテンシャルをすべて引き出せず、メルセデスの先行を許しているのは、こうした判断でボタンを掛け違うためと言っていい。

逆に、メルセデスは、徹底してレースに備え、力をポケットに隠し持った緻密な作戦でレースに挑んでいる。フェッテルとルクレールはいがみ合っている場合ではなく、いかにしてマシンポテンシャルを確実に引き出せるか、二人の力を信じた戦略が期待される。

次の鈴鹿は、ダウンフォースが必須で、メルセデスが苦手とされる舞台だ。ホンダのパワーユニットの活躍と共に、フェラーリの力が試される格好の舞台になる。

[STINGER]山口正己
photo by FERRARI

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