オーバーテイクの連発!!–ホンダ･パワーのロシアGP決勝
ロシアGPの決勝は、ホンダのパワーユニットを搭載する4台すべてが、グリッド降格のペナルティーで後方からのスタートになったが、レッドブル･ホンダの2台がポイントを獲得。トロロッソ･ホンダも2台とも順位を上げてフィニッシュした。
レースは1周目からセーフティカー導入する波瀾の幕開けとなったが、4台とも混乱に巻き込まれずに好スタート。セーフティカー解除後に、レッドブル･ホンダのマックス･フェルスタッペンが8番手、トロロッソ･ホンダ勢はピエール･ガスリー、ダニール･クビアトが12、13番手にポジションを上げ、その後もフェルスタッペンは好調なペースをみせ、ペレス＋レーシングポイント、ノリス＋マクラーレン、サインツ＋マクラーレンを次々とパスして5番手に浮上。ピットレーンからミディアムタイヤでスタートしたアルボンも、トロロッソ･ホンダ勢2台の前まで順位を回復した。
26周目にセバスチャン･フェッテルのフェラーリがコース上にストップし、ヴァーチャルセフティカーが導入され、ガスリーはこの直前にピットインする不運からポジションを落としたが、ハードタイヤで19番手からスタートしたクビアトは、このVSCのタイミングでピットインしてソフトタイヤに交換。フェルスタッペンもミディアムタイヤに換え、アルボンはさらにポジションを上げるべくステイアウトを選択。VSC解除直後の29周目にウィリアムズのジョージ･ラッセルがクラッシュして出動したセーフティカーを活かし、アルボンとクビアトが新品のソフトタイヤに交換。しかし、同じタイミングでピットインしたライバルが多く、ガスリーとクビアトはアドバンテージを得られずにトップ10圏外へ押し出されたが、両ドライバーともにプッシュし、クビアトは10位から2.5秒差の12位、ガスリーが14位でフィニッシュした。
フェルスタッペンは、トップ3の直後でレースを進め、4位入賞。アルボンはソフトタイヤに交換後、鬼神の走りでオーバーテイクを連発し、5位を勝ち取った。
HondaF1レーシング田辺豊治テクニカルディレクター
「グリッドペナルティーのため、9番グリッドからスタートしたアストンマーチン･レッドブル･レーシングのフェルスタッペン選手が4位、昨日のクラッシュの影響でピットレーンスタートのアルボン選手が5位で今日のレースを終えました」
「2人とも多くのオーバーテイクをみせ、確実にポジションアップを果たしました。特にアルボン選手はフェルスタッペン選手に次ぐ5位でフィニッシュと、力強い走りを見せていました。上位の2チームに追いつくにはパフォーマンスが足りていなかったと感じています」
「レッドブル･トロロッソ･ホンダの2台は、ガスリー選手はセーフティカーが入る直前のタイミングでピットインする不運でポジションを落とし、クビアト選手も最後尾スタートからいい走りをみせましたが、ポイント圏内には届きませんでした」
「Hondaとしては、PUに信頼性の問題が発生した週末でしたので、次戦の日本GPに向かう前に入念に原因の分析を行い、ホームレースに向けて万全なかたちで臨みたいと思います」
【STINGER】
photo by Honda
