天王山に向けてHonda田辺TDの決意
ホンダは、地元鈴鹿サーキットで開催中の日本GPに向けて、最終テーマとしていた燃料の最新バージョンを投入した。
◆新燃料
8月末の第13戦ベルギーGPで4台全車に投入した最新仕様の“スペック4”の最後の進化項目として、エクソン･モービルと共同開発を進めていた新燃料を投入して天王山の鈴鹿に挑むが、ホンダF1レーシングの田辺豊治テクニカルディレクターは、金曜日のフリー走行を終えた後に、進捗状況に自信を見せた。
「新燃料にもまったく問題は出ていないので、日曜日までの間にさらに最適化を図っていきます」
「去年出ていたキャリブレーションの問題も出ていない。リスクも確認してきています」
◆山本尚貴
金曜日のフリー走行1を担当した山本尚貴からのフィードバックについて、「ドライバビリティ関係でいろいろデータを集めてくれました。パワーのデリバリーの問題などですが、この後、座って話を聞かせてもらうことになっています」と満足そうだった。
◆変則スケジュール
台風19号の影響で、いつもの週末と異なるスケジュールとなり、土曜日に予定されていたフリー走行3が消滅してフリー走行2回という変則的なセッションになったことについても、冷静な判断。
「プログラムをどういう順番で並べるか、ですね。普段やっているFP2とFP3の要素を足して、プログラム項目に優先順位をつけて、いらないものを引いて、FP2の最後に雨かもしれないという情報があったので、それも加味して何を優先すべきか、カットできるかの優先順位をつけて対応しました」
その変則的な状況で、山本選手がFP1を走ったが、「いろいろデータも取れましたし、いつもとネガティブになったということはありません」とキッパリ。山本尚貴の状況を、グッドジョブと太鼓判を押した。
◆土曜日閉鎖の影響
土曜日に鈴鹿サーキットが閉鎖になることに対して、作業の遅れなど心配はないか、という質問に、意外な答えが返ってきた。
「私がチケット買って、明日走らない、と聞いたらガッカリすることが分かるので、そこが気になります。また、鈴鹿ということで、たくさんの方が来る中で、休みというのは、ちょっとガッカリですね」
土曜日の走行がなくなったことで、日曜日に予選と決勝が行なわれる。その問題については、走行時間が減ったことより、予選からレースまで、通常は一晩置かれる時間がなくなった厳しさを指摘した。
「いつもなら、予選の後に一晩ありますが、今回は予選が11時に終わって(2時10分の)スタートまで時間がない、というのが、厳しくなりますね」
◆日曜決戦に向けて
「トロロッソのひとたちもこんなに我々チームのユニフォームを着ているんで驚いていました。イタリアより凄いと、ビックリしていましたが、そういう意味で、たくさんの応援をいただくのはありがたいと思いつつ、プレッシャーが高くなります。でも、プレッシャは、モチベーションにもつながりますので」
「パワーユニットとしては、ドライバーは細部に対する注文はありますが、クルマ側にまだ満足いかない所はありますが、そこは日曜日のレースまでに（レッドブルが）合わせてくれると思っています」
［STINGER］山口正己
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