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経済と高度に左右されるメキシコGP

スタジアム・セクションも近代メキシコGPを特徴付けている。

1963年に始まり、1970年一端休止、その後19686年に復活して1992年で再び中止。2015年に再び復活して今日に至る。

開催と休止を繰り返しているのは、ひとえに経済的な理由からと考えられる。逆に、F1が開催できる国は、経済状況が安定しているということになるか。

ただし、2015年に復活したメキシコGPは、アメリカへの経済に依存していたが、2016年に反メキシコ的なトランプ大統領が誕生して、再び不透明な時代を迎えているという意見もあるが、海抜2300mの高地に位置する空気の薄さが話題になる特殊なコースだ。

空気が薄くなればパワーユニットの力が落ちる。海抜0メーター地点に比べると、空気密度は25%下がることを意味する。海岸線に近く、海抜30~50mの鈴鹿サーキットより、パワーが20%以上確実にダウンすることになる。

一方、空気が薄いと空気の力でボディを押しつけるダウンフォースを弱くなり、逆に抵抗が減ることになる。チームは、この辺りの帳尻合わせに対応を強いられる。

もちろん、冷却性能にも変化が出ることで、他のコースとチームの勢力図が変化する可能性がある。最強チームのメルセデスは、2015~2017は1-2フィニッシュを飾っているが、2017年と2018年はレッドブルが勝利を飾っている。これは、パワーユニットが進化した結果、メルセデスの冷却性能に問題が出ているから、という見方もある。冷却に厳しくなると、ブレーキ性能き問題が頭をもたげることも頭に入れておきたい。

そして、その2年間に勝っているのがマックス・フェルスタッペンのレッドブル、どちらもルノーを搭載しているが、今年のホンダがどう働くか、注目されるところだ。

ちなみにレッドブルとトロロッソにパワーユニットを供給するホンダは、1965年のメキシコGPで、F1GP参戦参戦2年目に初優勝を飾ったが、このときは、高地でのエンジンセッティングに、零戦などの航空機で培ったノウハウを活用して闘いを優位に進めたと言われる。

[STINGER]山口正己
photo by Honda

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