セクター2-3が速いレッドブル・ホンダに期待!!
メキシコGP初日は、フェッテル+フェラーリとマックス・フェルスタッペンだけが1分16秒を記録する興味深い結果となった。
チームメイトのアレキサンダー・アルボンのスピン、クラッシュは痛いが、マックス・フェルスタッペンのレッドブル・ホンダは、フェッテル+フェラーリと僅差の2番手だけでなく、レースを楽しみなものにした。セクター1でフェラーリに分があるが、セクター2と3でフェルスタッペン+レッドブル・ホンダが区間ベストを記録しているからだ。
セクター1は、主体がストレート。ほぼ、パワーユニットの出力で勝負がつくと言っていい。フェラーリのストレートの速さはすでに定説で、フェルスタッペンも、「現実的に考えて、僕らはポールを賭けてフェラーリとやり合うことはできないと思う。彼らはストレートでとにかく速すぎる」と完全脱帽。しかし、コーナーが主体となるセクター2とセクター3では、フェルスタッペン+レッドブル・ホンダが区間ベストを記録している。
これが何を意味するかといえば、コーナーではレッドブル・ホンダが速いということだ。このことは、オートドロモ・エルマノス・ロドリゲスのコースがタイヤへの攻撃性が高いことから、レースではセクター2と3が安定しているレッドブル・ホンダが優位になる。
初日の金曜日に露呈したのは、多くのチームが、特にソフトタイヤでロッグランを行なった場合、タイヤにささくれを示す黒い帯が見られ、耐磨耗が大きなテーマになることだった。
例えば、20周ほどのロングランを行なったポールポジションのフェッテル+フェラーリはと、最速が1分20秒前半だったが、最後の周は1分26秒まで落ちていた。同じくルクレール+フェラーリは最後は1分28秒台。ロングランではタイヤに厳しいことを示している。
不気味なのは、メルセデスだ。ボッタス+メルセデスはフリー走行2の終盤に、最も硬いハードタイヤでロングランを行ない、16周走ったハードタイヤで1分21秒台を記録している。
今日のフリー走行で、三強がどんな勢力図になるのか、そしてロングランで三強波の仕上がりを見せているトロロッソ・ホンダの二人のタイムも気になるところだ。
予選を前にしたフリー走行は、現地10時、日本時間深夜12時に始まる。
フリー走行2の“ライブタイムメモ”は、こちらで、どうぞ。
[STINGER]山口正己
photo by REDBULL