高地で不完全燃焼–ホンダ・パワーのメキシコGP
高地メキシコシティでのメキシコGPは、Honda搭載の4台がトップ10フィニッシュを果たしたものの、予選で示したHondaパワーのポテンシャルを証明することができない残念な結果になった。
スタート直後にレッドブル・ホンダののマックス・フェルスタッペンが接触で大きく遅れ、そこから挽回を余儀なくされ、レース後にクビアト+トロロッソ・ホンダの最終ラップの動きにペナルティが出される厳しいレースだった。
フェルスタッペン+レッドブル・ホンダは、予選でペナルティーを受け、レースではクビアト+トロロッソ・ホンダが厳しい裁定を受けた。
一方、5番手からスタートしたレッドブル・ホンダのアレキサンダー・アルボンは、スタートの混乱を避けて3番手に浮上。フェラーリ勢2台を追って序盤を戦った。
トロロッソ・ホンダの2台は、クビアトがペナルティで11位に降格になったが、ピエール・ガスリーは、病み上がりの体調で2ストップ作戦で、前からスタートしたマクラーレンの2台とよく闘い、9番手2ポイントを獲得、コストラクターズポイントでレーシングポイントから6位を辛くも守った。
フェルスタッペンは、遅れを挽回すべくプッシュし、スタジアムセクションアプローチでボッタス+メルセデスのインを強襲したが、ボッタス+メルセデスのフロントウィングで左後輪タイヤを切ってパンク。ピットインして最後尾に落ち、そこから挽回して6位。なんとももったいないレースの結果、3戦をの越した時点のドライバーズポイントで、セバスチャン・フェッテルに逆転されて5番手に後退、レッドブルのクリスチャン・ホナー代表の嘆きを誘った。チームメイトのアルボンは2ストップ戦略を無難にこなして5位でチェッカーフラッグを受けた。
Honda F1レーシング田辺豊治テクニカルディレクター
「メキシコGP決勝は、予選までの速さを結果に結びつけることができず、残念なレースになりました。アストンマーチン・レッドブル・ホンダ・レーシングのアルボン選手は、前を走るマシンに迫りながら、確実なパフォーマンスでグリッドポジションを守り、5位でフィニッシュ。ペナルティーのため4番手スタートのフェルスタッペン選手は、スタートでの接触と、その直後の接触でタイヤバーストなどの不運がありましたが、最後尾から6位までポジションを回復してレースを終える形になりました」
「トップ10圏内のグリッドを獲得したレッドブル・ホンダほの2台は、ユーズドタイヤでのスタートとなったため、ニュータイヤを履いて迫るライバルに対して不利な展開になりましたが、最後はガスリー選手が9位入賞と貴重なポイントを持ち帰ってきてくれました」
「シーズンは残り3戦となりましたが、来週末にはアメリカでのレースが待っています。残りのレースを一戦一戦、大事に戦っていきたいと思います」
【STINGER】
photo by Honda