まさに弱肉強食のF1GP
マックス・フェルスタッペンがまたまた別格の強さを見せた。ブラジルGPで最も印象的だったのは、ハミルトン+メルセデスをコース上で抜く場面を見せてくれた瞬間だった。71周レースの22周目、ピットロードでウィリアムズに前をふさがれ、先行を許したハミルトン+メルセデスを、次の周にズバッと仕留めた。当のハミルトンが一番驚いたのではないかと思える鮮やかなオーバーテイクだった。
2回目のポールポジションから、シーズン3度め、F1GP8度目の優勝の記録は、ジャッキー・イクスとデニス・フルムに並んだ。
強い者が勝つ、という弱肉強食のF1GPの世界が、改めて証明され、強い男に、ピットクルーも喜んだ。
クルーが喜ぶ理由は、自分たちが支える男が強さを見せたからだが、実は、成績に見合ったボーナスが出る、という理由もある。一説には、一人100万円単位とも言われるボーナスで、さらにチームを強固になる。弱肉強食の流れの中で、レッドブル・ホンダの強さにますます磨きがかかる。
[STINGER]山口正己
photo by Honda