台無しのハミルトン・コメント
ブラジルGPの表彰台からペナルティで7位に陥落したハミルトン。ペナルティの原因になった“アルボン撃墜事件”について、深く陳謝し、反省の弁を表明して、「いい人」になっていたが、火曜日にメルセデスがツイッターで取り上げたハミルトンのコメントは、意見が真っ二つに分かれそうだ。
“It is my experience that failure is not only a part of life but a necessity in the journey to success…”
「私の経験では、失敗は人生の一部というだけでなく、成功への旅の必需品です」
確かに本人は深く反省してこの失敗を将来の糧にすればいい。けれど、人生初の3位を失ったアレキサンダー・アルボンのことは?
このコメントは、ハミルトンがメルセデスの“仲間”に充てたものだったはずだが、外に伝えると身勝手に取れて、ザラザラした気分になる。
洋の東西で“武士道”の考え方は違うのだろうけれど、少なくとも日本の常識では、このコメントは、身内にとどめるべきだった。ハミルトンは、アルボンをつついて表彰台の夢を奪うミスを犯したが、メルセデスは、その傷口を容赦なく広げてしまった。
[STINGER]山口正己
photo by MERCEDES