フォードvsフェラーリが名作であるこれだけの理由
2時間33分の間中、ワザとらしさがこれっぽっちもない。
迫真のレースシーンにごまかしがない。
登場するのはすべて実在の人物。
続々と現れる本物の由緒あるビンテージ・レーシングカー。
本物を使って一切のごまかしなく完成した映画で、
ケン・マイルズが分かって、
キャロル・シェルビーが分かって、
ダン・ガーニーが分かって、
エンツォ・フェラーリが分かって、
リー・アイアコッカが分かって、
フォード二世が分かって、
フォードGT40が分かって、
フェラーリ330Pが分かって、
フォード・ムスタングが分かって、
フォード・コブラが分かって、
フォードの歴史が分かって、
ルマン24時間が分かって、
1960年代中盤のクルマが分かって、
モーターレーシングの一端が垣間見えて、
夫婦が分かって、
親子が分かって、
少年の心が分かって、
人生の大切なものが見えて、
切なさが忍び寄って、
グッと来た。
オリジナル予告編
[STINGER]山口正己