ウィリアムズとフェラーリのシミュレータードライバー
数年前には存在しなかった『シュミレーター・ドライバー』という言葉がすっかり定着した。テストが制限されてF1を走らせる機会が減り、さらにはチーム数が減ったことでシートもわずか20に限られ、F1ドライバーへの道のりは狭き門になっている状況の中でサードドライバーという言葉が生まれ、さらには、シミュレーター専門のドライバーというポジションが誕生した。
フェラーリは、2018年までメルセデスの秘蔵っ子として、2016年をマノーで、2017年をザウバーで闘ったが、2018でメルセデスを離れ、フェラーリのシミュレーター・ドライバーとして活動を続けつつ、フォーミュラEに参戦していた。フェラーリぱウェーレインを2020年も採用して積極的にシミュレーターを活用し、レッドブル・ホンダの追従を振り切り、メルセデスから王者を奪回する構えだ。
一方、テールエンダーを抜け出したいウィリアムズは、女性ドライバーのジエミー・チャドウィックを2020年のシミュレーター・ドライバーとして注目を集めている。チャドウィックは、2019年に始まった女性だけのWシリーズで初代チャンピオンになった実力者。もちろん、女性というアイコンとして、スポンサーへの告知を有利に展開する目的もあるとはいえ、正ドライバーではないにしろ、久々のF1ドライバーとしてスポットライトを浴びている。
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photo by Ferrari / WILLIAMS