笹原右京、急浮上!!
レッドブル・ホンダの2019年の3回の優勝で、2020年に向けて、ホンダのパワーユニットへの期待が高まり、ホンダの2020年は明るい兆しが見えている。
一方で、日本人ドライバーの誕生が待たれるところだが、F1のコクピットに座るためには、“順番”が必要になる。山本尚貴が昨年の日本GPの金曜日フリー走行1を走ったことで、F1に最も近いといわれているが。そこに対抗馬として、一気に笹原右京が登場した。
2020年1月10日、プレスデイで行なわれたホンダの発表会が行なわれた2020東京オートサロン会場は、ここ数年、レースチームの体制発表の場になっているが、ホンダが10日に行なった2020年国内レースの体制発表で目を引いたのは、笹原右京の名だった。
笹原は、ヨーロッパ修行を積む段階で、2017年に鈴鹿サーキットのレーシングスクールの門をたたき、その才能を改めて証明していたが、10日のホンダの体制発表で、チーム無限のドライバーとして笹原右京の名が挙がった。
残念ながら、右京はこの日、アジアンフォーミュラのためにドバイ(マレーシアを修正)におり、発表には姿を現さなかったが、一歩リードする存在として注目された。
笹原右京は2020年にスーパーGTを闘うチーム無限のドライバーとして紹介された。チーム無限は、中野信治監督の元、2020スーパーGTを、新たにFRという駆動方式で生れ変わるホンダNSXで、武藤英紀 /笹原右京を走らせる。
2020年開幕戦は、4月11日の岡山戦。ここまでフォーミュラで徹底的に鍛えてきた右京の真骨頂に期待しおきたい。
ちなみに、右京のマシンはヨコハマ(ダンロップから修正)・タイヤを使う。ブリヂストンが最強を誇っているタイヤ戦争に、ヨコハマ(ダンロップから修正)がどこまで食い下がるか、これも見物だ。
山本尚貴が昨年の日本GPのテストを担当したが、山本尚貴と同じくF1のテスト走行の時にステアリングを握る権利である25ポイントをすでに右京はポケットに入れている。
山本尚貴の他に、フリー走行を走るためのスーパーライセンスを所持している日本人は、笹原右京だけ。チーム無限の中野信治と、中野とともにホンダ若手育成プログラムの校長を務める佐藤琢磨の強い推薦で右京がホンダと契約した。一歩前進した右京の影が一気に濃さを増したことで、未来がぼんやりと明るくなり始めた。
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