中止は、コース上だけではない
オーストラリアGPは、苦渋の中止となったが、中止は、サーキットのバトルだけではなかった。オーストラリアGPは、1985年にアデレイドで復活して以来、引きも切らさない盛りだくさんのアトラクションでおなじみ。時にはコース上をプラスチックの特製キャタピラを着けた戦車が走ったり、最新鋭のF18や大型貨物機が超低空飛行したりと枚挙に暇がない。
アトラクションの人気のひとつは、アーティストのステージ。今回も、イギリスからポップシンガーのロビー・ウィリアムズがメルボルン入りして、ワールドツアー・メルボルンコンサートが、メルボルンで初のワールドツアーとして行なわれる予定だったが、オーストラリアGPがすべての企画がキャンセルされたことで、3月14日に、アルバートパークのレイクサイドスタジアムでのコンサートもキャンセル。ワールドツアーチケット所有者には全額払い戻しが行なわれる。
オーストラリアGPの主催者の苦労は、想像を超えている。
[STINGER]山口正己
photo by AGPA