躍進のピンク・メルセデス!!
メルセデスのコピーと揶揄されているレーシングポイントだが、F1GP第3戦のハンガリーGPでは、そんな雑音を吹き飛ばす活躍を見せた。
特に、ランス・ストロールは、3番手グリッドからペレスを従えてダッシュを決め、スタートで2位に躍り出て、最終的に4位。7位のペレスを押さえ込んだ。
オンガロリンクは、ミッキーマウス・サーキットと称されるちょこまかしたテクニカルコース。最高地点からのコース中間点のするコーナーは、鈴鹿サーキットの1コーナーからS字のように、ひとつリズムを崩すと好タイムが出ない。
優勝したハミルトン+メルセデスが速かった。要するに、“巧さ”が問われるそこで速いということは、マシンのポテンシャルと同時に、ドライバーの腕を証明している。
メルセデスのハミルトンとボッタス、レッドブル・ホンダのフェルスタッペンとアルボン、アルファタウリ・ホンダのガスリーとクビアトの差が、巧さの差ということになるが、レーシングポイントは、今回はストロールがペレスに先んじた。
ストロールがペレスより速かったのは初めてのことだった。予選でも、雨の状態がきわどく変化する中で、レーシングポイントの2台はほぼ同時に最終アタックを行ない、ストロールが1分14秒377、ペレスが1分14秒545でストロールはペレスを従えて、メルセデスに次ぐ3番手だった。
実は、ペレスは熱が出て体調が悪かったのだが、ストロールが自信を着けたことは間違いないところだ。
金持ちのボンボンを卒業した(!?)ストロールが、高速コーナーのコンソロール能力が問われるシルバーストンで行なわれるイギリスGPで、ペレスに対してどんな戦いをするのか。ペレスも黙っているはずもなく、ピンク・メルセデスは色だけではない注目を集めることになりそうだ。
[STINGER]山口正己
photo by RACINGPOINT