モンツァはいつも特別!!
トップを行くアイルトン・セナのマクラーレン・ホンダが、周回遅れのシュレッサーのウィリアムズに接触するという信じられない場面が、スタンドを真っ赤に染めたティフォージの前で起きた。すでにセナの同僚のアラン・プロストはリタイアし、フェラーリのゲルハルト・ベルガーとミケーレ・アルボレートが2-3位にいた。イタリアにとって、それは大満足の形だったのだが、突然セナが消え、その様子がモニターに映し出されたとき、モンツァは一瞬、シーンと静まり返った。フェラーリの1-2なんて、信じられなかったからだ。
一瞬の静寂の後、モンツァは大狂乱の舞台になった。コースになだれ込み、表彰台に押し寄せる無数の赤い集団。表彰台を見上げる彼らは、まるで神を崇めるように、二人に向かって手を延ばした。
優勝ししたゲルハルト・ベルガーのゼッケンは28。1988年9月11日。その日は、偉大なコマンダトーレ、エンツォ・フェラーリが天に召されて28日目だった。
フェラーリが1000GPを迎える今年は、誰が絶叫するのだろうか。
[STINGER]山口正己
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