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目指すは“the500”3勝目!!–佐藤琢磨web報告会

青山一丁目のホンダ・ウェルカムプラザで、佐藤琢磨が、インディ500マイルレース2度目の優勝の報告会「インディ500 日本人初2回目の制覇 佐藤琢磨選手 凱旋報告取材会」を行ない、その様子が、報道関係限定webオンラインで伝えられた。

壇上に上がった佐藤琢磨は、これまで以上に落ち着いたトークで2度の勝利を振り返り、途中参加の八郷隆弘ホンダ社長の「来年は三度目を」という呼びかけに応えて、3勝目を約束した。

2017年に続く2度目の勝利は、ロジャー・ペンスキー体制となったインディアナポリス・モーター・スピードウェイ初の“the500”ウィナーだった。

琢磨は、F1GP時代を振り返りつつ、2012年の最終ラップのクラッシュを経て、緊張しっぱなしでこぎ着けた2017年の初勝利と、スタート直後から安定した走りで勝利を手に入れた2020年の2勝目と同じく、落ち着きはらった態度で語った。

◆2度目の勝利
「今年は、いつも以上の期待を感じながら、いいレースができたと思いますが、あらゆる人に感謝しかないです。2017年のゴールは、絶叫するだけでしたが(笑)、5度目の付き合いになるクルーたちが表情をクシャクシャにして迎えてくれました。2012年の最終ラップでクラッシュした時も含めて、217年も今回も、全部を見てくれているチーフ・クルーが、“誇りに思う”と言ってくれて、ビクトリーレーンで、背骨が折れるんじゃないかと思うくらいきつく抱きしめてくれました。2021年も同じ体制で闘います」

◆八郷隆弘社長
「2017年はテレビで観戦して、ずっと緊張しっ放しでした。今年は、興奮を生で味わいたくて、現場に行く予定にしていましたが、折からのコロナ禍で、断念しましたが、今年は落ち着いて見ていられました。
123周目のロッシ(アレクサンダー)との接触と、最後の燃費は大丈夫か、と思いましたがまったく問題ありませんでした」

「レース終了直後に電話をいただき、来年はシリーズチャンピオンとインディ500の3勝目を約束していただきました。今回は、2017年と2020年の優勝者をこちらに並べていますが、来年は、3台を並べ、その後は、もてぎのコレクション・ホールに陳列したいと思います」

◆500は特別
「他のレースは、次から次に行なわれることもあって、初優勝の2013年ロングビーチも直ぐに忘れてしまいましたが、インディ500は、優勝の瞬間から、インタビューの嵐(笑)、そのご全米を挨拶回りして、日本に帰国したらまたインタビュー合戦で(笑)。さらに、トロフィーに刻まれる顔の彫刻の準備があったり、それが完成したら日本に空輸してサンクスデーで記念撮影したり、もう次の年までずっとリスペクトしていただいていることが伝わりました」

グリコ・ポーズを解説中。

◆グリコ・ポーズ
「2020年の2度目の優勝は、2017年には感じられなかったインディの深さが見えて、“もっと勝ちたい!!”と思いました。(ディスプレイされた2台のマシンに近づいて指差しながら)2017年のマシンは、アンテナがあったり、足の踏み場がなかったけれど、2020年のクルマは、エアロスクリーンのおかげで立てる。片足挙げたグリコ・ポーズは、“転んでもそれはそれでウケる”と思いながら(笑)やったのですが、日本では全員にわかってもらえましたが、アメリカでは、カンフーかなにかのポーズかと言う話になったそうです」

◆F1GPとインディカー
「F1は、留まることがないテクノロジーの進化による技術の結晶、F1だけで800人、エンジンだけで、当時は栃木にあったいまのサクラ研究所の200人以上が関わって、どんどん進化していました。F1は夢だったので、忘れられない達成感がありました。辛かったのは、チームの格差が大きいことでした。スーパーアグリの時は、一番遅いクルマから2秒、トップの(ミハエル)シューマッハから5秒差で、コンペティションとして成り立っていない辛さがありました。一方のインディカーは、例えば2017年のアンドレッティ・オートスポートは、歴代ウィナーやアロンソも加わって6台体制でしたが、2013年のAJ(フォイト)は1台体制だったけれど、それでも勝てるとろが最大の魅力です。オーバルコースやショートオーバルでは、最終ラップの最終コーナーまで誰が勝つかわからない。マシンの進化は(F1に比べると)ないけれど、ドライバーを護るエアロスクリーンやHANSは、インディカーからスタートしています。究極のF1、誰が勝つかわからないインディカーですかね」

◆40歳と43歳
「2度の勝利はどちらも40歳を超えていましたが、フィジカルな面では、20代、30代とは回復スピードは比べられないので、厳しいトレーニングをしなければなりませんが、経験値が違います。20歳でSRS(-Formula。鈴鹿サーキット・レーシングスクール)を受講したころに、40歳を超えて走っているなんて、まったく想像していませんでした。2012年のチャレンジした結果のクラッシュがなかったら、2017年も2020年もなかった。そのチャレンジング・スピリットは、ずっと変わっていません。今も、レースをスタートする瞬間、SRSで初めて鈴鹿サーキットのピットを出たときのドキドキと同じで、毎回が勉強です。前進できている限りインディ500で勝ちたい。それを感じ知られなくなった時がステアリングを置くときと思います。今は、SRSのお手伝いをやらせていただいていますが、ボクが中嶋悟さんたちに教えていただいたように、若い子たちには技術ではなく、チャレンジすることの大切さを伝えられればと思っています。教え子と言うのはおこがましいけれど、SRSの2019最終選考会でスカラシップを獲得して、今年フランスのFFSAに挑戦してチャンピオンになった岩佐歩夢(いわさ あゆむ)や角田裕毅くんと、同じ舞台でレースができたら素晴しいと思います」

◆アイスクリーム
「レモンシトラスと抹茶のアイスくリームが好きです(笑)」

まとめ:【STINGER】
photo by Honda

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