ゴードン・マーレイ『T.50sニキ・ラウダ』登場!!
ゴードン・マーレイ・デザインのニューカーが披露された。その名も、『T.50sニキ・ラウダ』。
「ニキとは、とてもいい友達だったし、尊敬すべきドライバーだということもあって、彼にちなんでこの名前にしました」とマーレイは笑顔でコメントした。
マーレイとラウダは、『T.50sニキ・ラウダ』の大きな特徴のひとつであるリヤの空気排出スクリューを持つ“ファンカー”のアイデアのベースとなったブラバムF1の『BT46b』(→)にラウダが乗ったこともあり、オレンジのカラーリングも、ラウダのヘルメットを踏襲して採用されている。
また、マーレイのこだわりは、「美しいエンジンを見てもらうのも大きな要素」として、カバーでエンジンが見えない最近のスーパーカーの流れに逆らったもの。そのエンジンは、市販車がベルト駆動が常識になっているのに対して、ロスを最小限にするためにF1が採用しているギヤ駆動を採用するなど、徹頭徹尾F1 Qualityだ。
空力的にも洗練され、リヤビューミラーはポケット付きで、極限まで空気抵抗を抑え、抵抗がほぼゼロ。当然、リヤウィングの効率を妨げないデザインが与えられている。
重量は、ベースとなったT50の986kgに対して852kgと、極限まで軽量化が進められた。
『T.50sニキ・ラウダ』は、25台だけが生産され、シャシー番号ではなく、1台ごとに、マーレイが記憶に残る25のサーキットの名前がつけられる。
ちなみに、発表が行なわれた2月22日は、ニキ・ラウダの誕生日。総てが完璧な計算の上で、ロマンチックな演出で公開された。
[STINGER]山口正己
photo by Gordon Murray Design