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まったりから激戦へ。凝縮された最後の30分。主役は角田裕毅!!

今日までは、9番手辺りが定位置だったが、いきなりトップ争いに加わった。

開幕戦のバーレーンGP会場のザヒール・サーキットが夜の帳の中で熱く展開。最後の最後に戦いが凝縮された合同テスト最終日で熱いバトルが展開した。その主役はほかでもない角田裕毅。

4時間×2回を3日間続けた合計24時間のテストは、まったりと退屈に進んでいたが、残り1時間半から様相が一変した。

まず、1時間半を残した辺りで、フェルタッペン+レッドブル・ホンダ、それまで、同僚になったセルジオ・ペレス以下が午前中に記録した1分30秒から、唯一の1分29秒台をモニターに刻んだところから本番の予選のようなタイム合戦が始まり、1分29秒台を記録した角田裕毅が勇躍トップタイム。そして残り25分、1分29秒台に上げてきたサインツ+フェラーリが3番手にジャンプした。

フェルタッペン+レッドブル・ホンダがトップに返り咲いて角田裕毅が2位のモニターを見た4位の王者ハミルトン+メルセデスがアタックに出撃したが、メルセデスのリヤのグリップの低さを露呈したか、スピン!!

タイム合戦の中で、アロンソ+アルピーヌは、淡々とログランを消化しているが、タイヤはソフト。さまざまな予想がDAZNを見るファンの脳裏を目まぐるしく去来した。

残り15分、フェルタッペン+レッドブル・ホンダが新品のソフトで出撃したが、マゼピン+ウィリアムズにひっかかってアタックを中止。ピットに戻って、ピットストップの練習を兼ねてタイヤを交換、再アタック。

残り10分。チームメイトのバルテリ・ボッタスがピットのモニターで見守る中でハミルトン+メルセデスが最後のアタックへ。しかし、らしくないコースはみ出しでリズムを崩して失敗。メルセデスは、三味線ではなく本当に苦戦しているように見えた。

この段階で、トップ6が、パワーユニットで奇麗に並んでいた。
ホンダ-ホンダ-フェラーリ-フェラーリ-メルセデスメルセデス。

2番手にいるのは、日本の角田裕毅。

F1最終年を迎えるホンダの、いや、サクラのシーズンオフに積み重ねた底力が見えた。

ハミルトン+メルセデスがアタックを諦めてピットに戻ったところで、角田裕毅+アルファタウリ・ホンダとフェルタッペン+レッドブル・ホンダがアタックに出たが、時間切れ。

まったりと怠惰に続いていたはずのテストは、壮絶なバトルで幕が落とされ、3月28日の開幕戦への期待をまた一段高くした。

【STINGER 山口正己】
photo by Honda / formula1.com 

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