15万人を高速バトルで震わせたハミルトン!!
15万人近い大観衆を集めて超高速シルバーストン・サーキットで行なわれた2021F1GP第10戦、シーズンの天王山と言えるイギリスGPは、エキサイティングな展開を繰り広げた。
まず、1周目、ほぼ300km/hの高速コーナーで、スタート後の1コーナーから緊迫した先陣争いを展開していたフェルタッペン+レッドブル・ホンダとハミルトン+メルセデスが接触、フェルタッペン+レッドブル・ホンダはタイヤを失って大きくコースをはずれてタイヤバリアに激突、ドライバーは無事だったが、タイヤバリアの修復に1時間が費やされ、リスタートとなった。
ルクレール+フェラーリがリードしてレースは進んだが、接触で5番手に沈んでいたハミルトン+メルセデスが、ジワジワとポジションを上げてルクレール+フェラーリに接近、52周レースの残り2周のところでDRSゾーンに入り、フェルタッペン+レッドブル・ホンダと当たった同じコーナーでルクレール+フェラーリのインを強襲して首位に立ち、イギリスGP8勝目の記録を達成した。
最後にハミルトン+メルセデスにトップを譲って下唇をかんだものの、終盤にエンジン不調を抱えながら、フェラーリが最も苦手とするシルバーストンで、2位に食い込んだルクレールも見事だった。
中団のバトルも熾烈を極め、抜けないはずのシルバーストンでオーバーテイクも数多く見られる迫力あふれるレースだった。
16番手からスタートした角田裕毅+アルファタウリ・ホンダは、スペクタクルな展開を見せたレースを危なげなく完走し、先輩のガスリーを従えて10位に入賞、明確な成長を見せた。
ポイントリーダーのフェルタッペンがリタイアし、2位のハミルトンが優勝して25ポイントを加えてハミルトン175としたが、フェルタッペン182点に届かず。コンストラクター・ランキングも、ピットスタートを選んだペレスがファステストラップが1ポイントを計上して287とし、1位ハミルトンと3位ボッタスが40ポイントを加えたメルセデスを辛くも抑えてトップを堅持した。
次の第11戦ハンガリーGPは、8月1日の決勝に向けて、2週間後の週末、7月30日に初日を迎える。
2021F1GP第10戦結果
1. ハミルトン+メルセデス
2. ルクレール+フェラーリ
3. ボッタス+メルセデス
4. ノリス+マクラーレン
5. リカルド+マクラーレン
6. サインツ+フェラーリ
7. アロンソ+アルピーヌ
8. ストロール+アストンマーチン
9. オコン+アルピーヌ
10. 角田裕毅+アルファタウリ・ホンダ
11. ガスリー+アルファタウリ・ホンダ
12. ラッセル+ウィリアムズ
13. ジオヴィナッツィ+アルファロメオ
14. ラティフィ+ウィリアムズ
15. ライコネン+アルファロメオ
16. ペレス+レッドブル・ホンダ
17. マゼピン+ハース
18. シューマッハ+ハース
—-以下、リタイア
フェッテル+アストンマーチン
フェルタッペン+レッドブル・ホンダ
[STINGER]山口正己
photo by MERCEDES