ハミルトン102勝目、主役はアロンソ!!–2021F1GP第20戦カタールGP決勝
“強い”3人が表彰台に登った。ルイス・ハミルトン+メルセデス-マックス・フェルタッペン+レッドブル・ホンダ、そしてフェルナンド・アロンソ+アルピーヌだ。
ハミルトンの強さとアロンソの巧さが際立つレースだったが、他にも見せ場が山盛り、初めてF1GPを開催したカタールの首都ドーハのロサエル・インターナショナル・サーキットでスタートした57周のレースは、次から次にバトルが展開し、2021年のF1シーズンを代表するドラマチックな好レースになった。
スタートは、20台が奇麗な隊列でグリッド通りに1コーナーを回った後、アロンソ+アルピーヌがガスリー+アルファタウリ・ホンダを交わして2番手へ。フェルタッペン+レッドブル・ホンダが7番手から4番手にポジションを上げて1周目を終えた。
フェルタッペン+レッドブル・ホンダはペースを維持して、ガスリー+アルファタウリ・ホンダを1周目に、アロンソ+アルピーヌを5周目にパス、ハミルトン+メルセデスをジワジワと追い詰め、9秒あった差を5秒台まで縮めたが、ハミルトンがスパートして逃げ切り、F1通算102勝目を決めた。
ハミルトンとフェルタッペンのトップ争いとともに注目を集めたのが、アルピーヌのフェルナンド・アロンソだった。1周目にガスリー+アルファタウリ・ホンダを抜いて2位に着け、一端は5番手に落ちたが、チームメイトのエスティバン・オコンを引き連れ、2014年のハンガリーGP以来の表彰台を手に入れて、“ドライバーof the day”が贈られ、チーム代表のアラン・プロストも笑顔で表彰台を見上げた。
初めてのカタールGPを象徴したのが、砂塵で滑りやすい路面だけではなかった。縁石でフロント・タイヤの内側サイド・ウォールが引っかかれて、ボッタス+メルセデス、ラッセル+ウィリアムズなどがバーストを起こすシーンが頻発。MotoGPでは問題のなかったコースだが、F1では改善が必須となった。
2021シーズン三度目の三連戦が終わり、シーズンの残りは2戦。次のサウジアラビアGPは、12月3日に開幕する。
[STINGER]山口正己
photo by Alpine