フェルタッペン2位で、ハミルトンと同一ポイントで最終決戦!!–ホンダのサウジアラビアGPby田辺TD
2021F1第21戦サウジアラビアGP決勝が、超高速のジェッダ・コーニッシュ・サーキットで開催され、ホンダ勢は、フェルスタッペンが2位表彰台を獲得。ドライバーズチャンピオンシップでハミルトンと同一ポイントで最終戦に臨むことになった。
しかし、ボッタス+メルセデスが終盤に追い上げてコンストラクターズポイントではメルセデスが23点差を着けてトップにおり、最終戦でRed Bull Racingは、コンストラクター・タイトルをかけて最終戦に臨むことになる。
ホンダの4台は、予選で好位置をキープ。フェルスタッペンはスタート後に3番手をキープ、ペレスも5番手を守ったが、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダの2台は、ガスリーが6番手から8番手に後退、角田裕毅がエステバン・オコン(アルピーヌ)との軽い接触で12番手までポジションを落としてしまった。
10周目のシューマッハ+ハースのクラッシュでセーフティカーが導入され、ペレスがピットイン、フェルスタッペンはコース上に留まって、タイヤを交換した2台のメルセデスとのリードを築く戦略を取った。これがが功を奏し、シューマッハ+ハースのクラッシュで赤旗中断。ピットでは自由なタイヤを選べることから、フェルスタッペンはハードタイヤでリスタートに備えた。
再開されたレースで、フェルスタッペンがトップ、ガスリー7番手、ペレスが8番手、角田が11番手からスタートとなり4台ともハード・タイヤで最後まで走りきる作戦とした。
リスタート後にフェルスタッペンはトップを守ったが、ペレスが3コーナーでルクレール+フェラーリとガスリー+アルファタウリ・ホンダに挟まれる形で2台の前に出たが、ルクレール+フェラーリと当たってクラッシュバリアにクラッシュして再度赤旗が提示された。
また、フェルタッペンには、最初のスタート時に2コーナーでコーナーカットしたカドで、レーススチュワードから2ポジションダウンの裁定が下され、17周目からリスタート てはは、フェルスタッペンはミディアム・タイヤを履き、3番グリッドからのスタートとなった。
リスタートではガスリーはハードタイヤで6番手から、角田はフェルスタッペンと同じくミディアムタイヤに変更して12番手からのリスター トとなった。
フェルスタッペンは、ミディアムタイヤを上手く使い1コーナーでトップに浮上、ガスリーは6番手をキープ。角田は抜群のリスタートを見せ9番手までポジションを上げた。角田はそのフェッテル+アストンマーチンとの 接触でフロントウイングを破損し、更に5秒のペナルティを受け14位でレースを終えた。
レースはタイトルを争うフェルスタッペンとハミルトンの壮絶なバトルから目が離せない展開となり、1コーナーで同時に2台がワイドに出てしまう場面でアドバンテージを築いたという理由で、フェルスタッペンはハミルトンにトップを譲れとの警告を受けた。
ポジションを明け渡すために減速したフェルタッペン+レッドブル・ホンダだったが、オフィシャルからのこの指令をメルセデス陣営がハミルトン+メルセデスに伝えられていなかったため、追いこそうとしこハミルトンと針路が交錯することになって追突。右フヤント・ウィングの翼端板を損傷。一方、フェルスタッペンはその後のバトルでのショートカットを理由に5秒のペナルティが課された。
再度ハミルトンが前に出ると、ミディアムタイヤで2番手を走行したフェルスタッペンは、辛くなったタイヤに手を焼きながらもポジションを守って2位でフィニッシュ。タイトルを争うハミルトンと同ポイントで今週末開催の最終戦アブダビGPに挑むことになった。
ガスリーは終始良いペースを見せクリーンにレースを終え、終盤ではリカルド+マクラーレンに迫る勢いをみせたが、6位で8ポイントを獲得。F1GP通算獲得ポイントが100ポ イントを超えた。
ドライバー、コンストラクター共にチャンピオンシップ争いはヤス・マリナ・サーキットでの最終戦に持ち越しとなった。ドライバーチャンピオンシップは同一ポイントながら優勝回数に勝るフェルスタッペンが優位に立っている一方で、コンストラクターチャンピオンシップはRed Bull Racingがメルセデスに対して28ポイントのビハインドになっている。
ホンダF1レーシング田辺豊治テクニカルディレクター
「F1初開催のサウジアラビアGPは、2回の赤旗を含む波乱の展開になりました。レッドブル・レーシング・ホンダのフェルスタッペンは、その波乱の中でのピット戦略も功を奏して一時はトップを走行しましたが最終的に2位に終わりました」
「チームメイトのペレスは、赤旗中断後のリスタート時の混乱の中での接触によりリタイアとなってしまいました」
「スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのガスリーは難しいレースを上手く走り切り6位入賞となり、いいパフォーマンスを見せてくれたと思います。角田は接触でポジションを落として14位という残念なレース結果にはなりましたが、初めてのサーキットでいいパフォーマンス を発揮できたポジティブな週末になりました」
「ドライバーズチャンピオンシップが、フェルスタッペンがハミルトンと同一ポイント、コンストラクターズチャンピオンシップは今日の結果でメルセデスに差を広げられてしまいました。そしていよいよ、来週の最終戦で両チャンピオンシップが決まります」
「ホンダF1最後の挑戦となる今シーズンの最終戦、第22戦アブダビGPに向けてチーム一丸となり全力を注いて臨みます」
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photo by Honda