セルジオ・ペレスの“GOOD JOB”
最終ラップのフェルタッペン+レッドブル・ホンダとハミルトン+メルセデスの凄まじい攻防が、強烈なインパクトでホンダのラストランを象徴したが、その礎を創ったのが、セルジオ・ペレスだった。渾身の走りでハミルトン+メルセデスの針路に立ちはだかり、背後のフェルタッペンとのリードを削り取った。
“タイヤを使い過ぎた”ペレスは、完走できずにピットでリタイアしたが、ペレスの走りは、タイトルマッチとなった2021年最終戦の歴史に、明確に刻まれた。
優勝して初戴冠に輝いたマックス・フェルタッペンは、レース後のインタビューで目を真っ赤にしながら、ペレスがハミルトンのペースを抑えて、自分が接近できたことに感謝のコメントを送った。
F1GPは、ドライバー選手権手であり、個人が讃えられるが、実はチーム戦であることを改めて思い出させた。
タイトルを取ったのは、オランダのマックス・フェルタッペンだったが、レースを創り上げたのは、メキシコのセルジオ・ペレスだった。
[STINGER]山口正己
photo by REDBULL