ポルトガルGPのホンダby田辺TD–フェルスタッペン3戦連続の表彰台
F1GP第3戦ポルトガルGP決勝で、レッドブル・ホンダのマックス・フェルタッペンが2位、セルジオ・ペレスが4位でフィニッシュ。チャンピオンシップ争いで貴重な30ポイントを獲得した。
スタートではレッドブル・ホンダの2台が2列目に並び、フェルスタッペンが3番手を確保。一方ペレスは、フェラーリのカルロス・サインツの後方5番手にポジションを落としたが、1周目を終える頃に発生したキミ・ライコネン+アルファロメオのアクシデントでセーフティカーが出動。リスタートのターン1で、フェルスタッペンがルイス・ハミルトン+メルセデスをパスして2番手に浮上、首位のバルテリ・ボッタス+メルセデスに迫った。
ペレスもリスタートからすぐにサインツをパスしたが、その先でランド・ノリス+マクラーレンに先行を許して5番手でレースを続けた。
スクーデリア・アルファタウリ・ホンダは、ピエール・ガスリーがトップ10内をキープ、角田裕毅は後方での戦いを強いられた。
10周目の終わりにオーバーステアの症状が出たフェルスタッペンにハミルトンが接近、ターン1でパスされ3番手へ。ハミルトンはそのまま首位に躍り出たため、ボッタスを追走する。
15周目に、ようやくペレス がノリスをオーバーテイクしたが、この時点でトップ3の約10秒後方となっていました。
角田は序盤で2回のトラックリミット違反の警告を受けるが、ドライビングを修正してペースを向上。ターン5でジョージ・ラッセル+ウイリアムズをパスして15番手に浮上、15周目にピットインしてハードタイヤに交換した。
スクーデリア・アルファタウリ・ホンダの2人は戦略を分け、ソフトタイヤでスタートしたガスリーが24周目にミディアムタイヤに交換してゴールまでのロングスティントを目指した。
フェルスタッペンがボッタスとの差を詰めた35周目、レッドブルはアンダーカットを目指してハードタイヤに交換。メルセデスも反応して1周後にボッタスをピットインさせたが、アウトラップのターン5でフェルスタッペンがオーバーテイクを決めて2番手へ。
その後、ハミルトンのピットインでペレスが首位に浮上、50周以上タイヤを持たせてリードを守ったが、ハミルトンにパスされ、直後にピットインしてソフトタイヤに交換、4番手に戻ったペレスは、フ ァステストラップを記録。これを受けて、ボッタスとフェルスタッペンがレース終盤の63周目と64周目にソフトタイヤに交換してファステストラップポイント獲得を目指した。
フェルスタッペンは、最終ラップでボッタスを0.016秒上回ってファステストラップを記録したが、ターン15のトラックリミット違反でタイム抹消したが、2位を守って18ポイントを獲得。ペレスも4位をキープし てフィニッシュした。
ガスリーはミディアムタイヤで苦戦し、ポイント圏外に順位を落としたが、残り2周のターン1でサインツをオーバーテイクして10位=1ポイントを獲得。角田も最後まで粘り強く走り抜いて15位で完走。初走行のサーキットで貴重な経験を積んだ。
次戦のスペインGPは、バルセロナのカタルーニャ・サーキットで、5月9日(日)の連戦に向かう。
ホンダF1レーシング田辺豊治テクニカルディレクター
「レッドブル・レーシングのフェルスタッペンが予選結果から1つポジションを上げて2位表彰台、ペレスはグリッドポジションを維持して4位を獲得しました。特に、フェルスタッペン選手は、昨日の予選でポールポジションを逃したことも影響しての2位ですので、もち ろん勝ちたかったというのが本音ですが、シーズン初戦から確実に表彰台でフィニッシュしてポイントを獲得できていることは、今後のチャンピオンシップ争いを考慮すると大きな意味があったと思っています」
「スクーデリア・アルファタウリ・ホンダにとっては、過去2戦と比較して難しいレースになりましたが、そんな中でもガスリーが粘り強い走りで10位入賞を果たしました。角田にとっては厳しいレース週末になりましたが、タイヤに熱が入りにくくスリッピーなコンディションでの予選 、レースを経験したことで、今後に向けて多くのことを学んでくれたのではないかと考えています」
「来週にはまたすぐにスペインでのレースがやってきます。限られた時間の中ではありますが、十分に準備をして臨みたいと思います」
【STINGER】
photo by Honda