宗一郎とHONDAを創った藤澤武夫さん、自動車殿堂入り
Hondaを創業し、現在の礎を創った名コンビ。宗一郎と藤澤武夫（右）。
本田宗一郎を支え、本田技研工業（以下Honda）の基礎を築き上げた故藤澤武夫元最高顧問が、アメリカの自動車殿堂入りした。2月10日に発表され、授賞式典は、7月20日に米国ミシガン州デトロイト市の自動車殿堂で行なわれる予定。
Hondaの創業者である本田宗一郎も、1989年に日本人として初めて米国自動車殿堂入りを果たしている。
藤澤武夫さんは、本田宗一郎とともに黎明期のHondaで、営業や財務、マーケティングなどの事業領域を担い、1959年のHonda初の海外現地法人アメリカンHondaモーターの設立や、米国での二輪車販売開始時の自前のディーラー網の構築など、その後のHondaのグローバル事業拡大の礎を築いた。また、1960年に研究開発部門を「本田技術研究所」として分離し独立させることで、個性と能力の自由な発揚を通じた新価値の創造を促すなど、現在に至るHondaの発展に大きく寄与した。
世界的な大ヒット商品となり、Honda躍進の礎となったスーパーカブのエンジンのヘッドカバーが赤いのは、藤澤さんのアイデア。
藤澤武夫と本田宗一郎
Honda創業の翌1949年、藤澤武夫さんは本田宗一郎さんと出会い、ビジネスに対する考えや将来の夢で意気投合してHondaに入社。本田宗一郎を、研究開発や生産などの技術領域に集中させるため、藤澤さんが事業領域を担う2人のパートナーシップは、1973年3月に2人が揃って引退するまで約25年間続いた。
藤澤武夫略歴
・1910年 11月10日東京都生まれ
・1949年 10月：本田技研工業株式会社 常務取締役として入社
・1952年 4月：専務取締役
・1964年 4月：取締役副社長
・1973年 10月：取締役副社長を退任、取締役最高顧問に就任
・1983年 10月：取締役を退任、最高顧問
・1988年 12月30日：逝去（享年78歳）
【STINGER】
Photo by HONDA
