ラリー・エストニアday3–ロバンペラ最速、勝田貴元7番手
WRC第8戦ラリー・エストニアのデイ3は、午前中から昼にかけて2本のステージを各2回走行後、午後は別の2本のステージを各2回走り、その後サービスパークに隣接するスーパーSSを1本の9本の合計102.61km。天気は晴れ時々曇りのドライコンディションで戦われた。
デイ2で、ロバンペラは一番手出走の不利を背負いながら、2本のベストタイムを刻むなど速さで首位に。デイ3では出走順が8番手となったアドバンテージを活かして快走。午前中の4本のステージを制し、3秒だった総合2位ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)との差を、20.3秒に拡大。その勢いをキープ、5本のステージで全てベストタイムを記録、デイ3の全9ステージを制して、ヌービルとの差を34.9秒に拡げた。
デイ2でエサペッカ・ラッピ(ヒョンデ)と激戦を展開したエバンスは、攻めの走りを敢行。3番手を4回、2番手を1回記録して、0.7秒にまで詰め寄ったが逆転には至らず。デイ2と同じ総合4位で一日を終えた。
デイ2で総合7位につけた勝田は、デイ3での出走順が2番手と早く、滑りやすいグラベルを掃き飛ばしながら、総合6位のピエール=ルイ・ルーベ(Mスポーツ・フォード)と7秒差の総合7位を護った。
ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
「カッレの信じられないような走りを見られた。彼は、路面コンディションに非常にいいフィーリングを感じていました。ブレーキングを遅らせ、自信がさらに高まったことがタイムにも表れています」
「彼はこの状況で運転を学び、ホームラリーのような状況で、ステージをとても楽しんでいるように見えます。まだ戦いは終わっていませんが、勝利を持ち帰ることができると確信しています」
「一方、エルフィンはエサペッカと大接戦を続けています。二人ともいい走りをしており、午後はエサペッカのほうが僅かに速かったですが、明日の朝、路面のグリップが低い状況でエルフィンがアタックするチャンスはまだあると思います」
勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 HYBRID 18号車)
「昨晩、チームと変更したセッティングが上手く行き、昨日よりもフィーリングがかなり良くなりました。出走順の関係で路面のグリップの低さに少し苦労しましたが、そうなることはあらかじめ分かっていたことで、午前中はそれ以外は順調でした」
「午後は自分のドライビングをさらに改善しようと考えていたのですが、クルマやインカムにいくつか問題が発生し、状況を把握するのが少し難しかったですが、全ステージを何とか無事に走り切ることができましたし、それこそが重要なことです」
ラリー・エストニア デイ3結果
1 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン トヨタGRヤリス・ラリー1 HB 2h05m29.3s
2 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ ヒョンデi20N・ラリー1 HB +34.9s
3 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム ヒョンデ i20N・ラリー1 +45.4s
4 エルフィン・エバンス/スコット・マーティントヨタGRヤリス・ラリー1+52.7s
5 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ ヒョンデ i20N・ラリー1 +1m41.5s
6 ピエール=ルイ・ルーベ/ニコラ・ジルソー フォード・プーマ・ラリー1 HB +2m25.5s
7 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン +2m32.5s トヨタGRヤリス・ラリー1 HB +2m32.5s
8 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ フォード・プーマ・ラリー1 HB+5m55.2s
9 アンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソン シュコダ・ファビアRSラリー2+7m37.1s
10 サミ・パヤリ/エンニ・マルコネン+7m52.9s シュコダ・ファビアRS Rally2
※明日7月23日(日)のデイ3は、デイ2と同様サービスパークの南側エリアを舞台に、2本のステージをミッドデイサービスを挟むことなく各2回走行。うちSS19の再走となる最終のSS21は、昨年同様、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。4本のステージの合計距離は61.08km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は278.73kmとなる。
【STINGER】
Photo by GAZOO