アルファタウリのオランダGP
天候が安定せず、連続的な変化への対応に追われたオランダGP。スクーデリア・アルファタウリの車両パフォーマンス・マネージャーのギョーム・デゾテューは、「両ドライバーともソフト・コンパウンドでスタートしたが、最初のにわか雨がコースを襲ったときにすぐにインターミディエイト・タイヤへの交換を要請された」、とレースを振り返った。
「インターミディエイトへの交換は正しい判断で、何台かのマシンを追い抜くことができた。路面が良くなってきたところでソフトタイヤに戻したが、最初のウエット・コンディションでドライ・タイヤを履く速いクルマに比べ、ユウキ(角田)はポジションをキープすることができた」
「セーフティカーの後、彼はいいポジションにいたので、我々は彼に任せる賭けに出た。タイヤが古かったこともあり、タイムとポジションを落とし始めたからだが、ユウキは次の雨が降るまでなんとか持ちこたえた」
「インターミディエイト・タイヤでの最後のラップは、ウォームアップがうまくいかず、グリップの低い難しいコンディションになり、ラッセルとの接触で5秒加算のペナルティを受けたユウキは、16位でチェッカーを受けた」
一方、F1GPのデビュー戦となったリアム・ローソンを、「マシンのことをよく学び、刻々と変化するコンディションに対応しながら、今日はとてもいい仕事をしてくれた」と絶賛。
「ミスもなく、ドライ・タイヤでペースを上げることができた。全体的には難しい週末だったけれど、さまざまな判断を見直し、データを分析し、マシンとこのような状況での判断プロセスを改善していきたい」
「今は、来週のモンツァのレースに向けて準備する時だ。”ドライであることを願っている」
リアム・ローソン(AT04-03、40号車)/13位
「今日は72周を走りきることが目標だったから、グリッドに着いて雨が降り出したときは、最高の気分ではなかった」
「その後、ピットストップをするしかなかったけれど、残念ながらペナルティを受けてしまい、その間に大幅にタイムをロスしてしまった」
「レース後半にクリーンな空気を得て、最後はインターミディエイトタイヤで走ったことで、ペースはそれほど悪くなかったと思う。やるべきことはいくつかあるけれど、さまざまなコンディションやシナリオを経験しながらレースを乗り切り、それを前進させることができただけでも満足している」
角田裕毅(AT04-04、22号車)/16位
「レース序盤はスピードがあって、エキサイティングな場面もあった。レース前、チームとユーズドのソフト・タイヤで走り続けるという作戦で理解しあっていたので、最後までやり通せると思っていた」
「グリップは悪くなかったけれど、ニュータイヤが思った以上にアドバンテージがあったので、結局は報われなかった」
「雨が降り始めたとき、僕はインに入ったほうがいいと思ったし、チームが僕の判断に耳を傾けて尊重してくれたことに感謝している」
「結局、終盤のインターミディエイトタイヤは十分なグリップが得られず、タイヤを温めて温度をキープするのに苦労したけれど、これはちょっと珍しいことなので調べなければならないですね」
「昨日の予選でペースを出せなかったのは残念だけれど、今日の決勝は懸命に頑張って、少しパフォーマンスを発揮できたので良かったと思う」
【STINGER】
Photo by ALPHATAURI