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モンツァは平均速度が高い低速コース!

長いストレートが待ち構える。だが大切なのはそこだけではない。

アルファタウリの角田裕毅は、今週末にモンツァで行なわれるイタリアGPについて、「ボクたちのマシンに合っているかも」と期待を寄せているという。

確かに、アルファタウリのマシンは、空気抵抗の少なさから、ストレートでのスピードに長けている。モンツァは『高速コース』で知られているからやってくれそうではある。

しかし、モンツァがどういうコースか、もう少し考える必要があるかもしれない。小林可夢偉の明言がある。「モンツァは、平均速度は高い低速コース」なのだ。

ストレートが速いことが、モンツァでタイム短縮の鍵であることは間違いない。しかし、それを繋ぐ低速のシケインたちは、コーナリング性能が低くてもいい、とはまったく言っていない。コーナーからの立ち上がりが最高速が出るストレートへの脱出スピードに大きく影響するからだ。

一方で、“モンツァは高速コース”という表現ももうひとつ正しくない。結果として平均速度は高いけれど、コーナリングスピードは低速だからだ。イモラやシルバーストンのような高速コースとは違う。下手をすると、モナコやオンガロリンクのような低速コースでの性能が実は効いてくる!?

それを頭に入れて低速のオンガロリンクで行なわれたハンガリーGPの予選グリップ10を見ると興味深い。
1.ハミルトン+メルセデス
2.フェルスタッペン+レッドブル
3.ノリス+マクラーレン
4.ピアストリ+マクラーレン
5.周冠宇+アルファロメオ
6.ルクレール+フェラーリ
7.ボッタス+アルファロメオ
8.アロンソ+アストンマーチン
9.ペレス+レッドブル
10.フルケンブルグ+ハース

決勝ではフェルスタッペン+レッドブルがハミルトン+メルセデスを追い落として優勝しているが、ポールポジションはハミルトン+メルセデスだった。

大切なホームレースに備えて、フェラーリの二人は、特別カラーで凱旋レースを戦う

1988年にマクラーレン・ホンダの破竹の連勝が止まったのも何を隠そうモンツァだった。歴史を重ねたコースの守り神は、時としてイタズラをする。今年のイタリアGPでも、それが当てはまるのか。明日から始まるセッションの行方から目が離せない!?

[STINGER]山口正己
Photo by FORMULAONE / FERRARI

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