野田樹潤、最終戦で逆転シリーズチャンピオン!
「ついにタイトルを獲りました! 夢にまで見たチャンピオンになったんです!」。表彰台から下りた野田樹潤(のだじゅじゅ)は喜びをコメントした。
女性ドライバーとしてF3に当たるユーロ・フォーミュラ・オープンに参戦、注目を集めている野田樹潤が、11月3~5日、イタリアのミサノ・サーキットで開催されたジノックスF2000フォーミュラ・トロフィーの最終戦で2位に入賞し、シリーズチャンピオンを獲得した。
30台近くが参加した予選では、2位に1秒差をつけてぶっ千切りのポールポジション。有効ポイントでリードしていたベンジャミン・ベルタを、セフティカー先導で数周してローリングスタートとなったレース1で抑え切り、3ポイント差を逆転。レース2は、背後に迫るベルタとの距離をミラーで確認しつつ冷静にディフェンスを固めてトリッキーなコンディションのレースを走りきってフランチェスコ・ガーリに次ぐ2位、文句なしのシリーズ・タイトルを手にした。
食い下がっていたベルタは、樹潤のレコードラインでペースを落として走路を妨害してきたが樹潤は動じず、ゴールすることがチャンピオンの条件であることを冷静に判断し、ペースを抑えつつベルタを封じ込めてスピンに追い込み、2番手でゴールしてタイトルを決めた。
2006年生まれの17歳。父親の元F1ドライバーの野田英樹に続いてF1ドライバーとなり、女性初のグランプリ・ウィナーまで登り詰める期待を高くした。
[STINGER]山口正己
Photo by NODA RACING