最終戦でポイント2倍をどう解釈する?!
ポイント制度とともに大きく変わるシーズンの面白さも2倍になることに期待(写真は今年のアブダビGPのもの)。
12月9日に行なわれたFIA(国際自動車連盟)の総会で、気になる決定が行なわれた。まず、ポイント制度の変更。最終戦のアブダビGPのポイントを他の2倍にする、という驚愕の発表である。
世界各国から、この発表を受けて挙がったのは、大方が非難の声だった。だが、声を上げている多くはいわゆるF1マニアであり、FIAは、そうしたマニアだけでなく、より広い範囲に存在する一般ピープルの興味を引くことにも注意をはらっておかなければならない。
来年9月からフォーミュラEが始まる。目新しいと言う意味で、衆目を集め易いフォーミュラEに対して先輩格のエフワンも、レギュレーション大変革を行なうだけでなく、より広範囲の人気を高めておきたいと考えるのは自然の流れだ。
最終戦ポイント2倍より、1981年から1990年まで採用された”上位11戦だけ採用する”という有効ポイント制の方がいいかもしれないし、他にも方法があるかもしれない。しかし、FIAが安易に決めたはずもなく、あらゆる可能性を吟味した上で、ある意味苦渋の決定をしたとも考えられる。
ならば、決まったことは決まったこととして、もしかすると、とんでもなく面白い結末が待っているかもしれないと期待して、最終戦を待つのも悪くない。最終戦の前に、誰かが、2倍の点数を取っても追いつけないだけのリードを築いていないことを祈りつつ。
[STINGER]山口正己
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