チーム・ロータスの声明その2
チーム・ロータス(トニー・フェルナンデス側)はグループ・ロータス(ロータス・ルノーGP側)との係争に対する判決を歓迎しており、控訴はおこなわない。グループ・ロータスが主要な項目について控訴の意思を表明したが、これは判決が自分たちに有利なものではなかったと認めていることを意味する。判決は、いくつかの重要な項目において、グループ・ロータスの主張を退けるものだった。
判事はチーム・ロータスが、その名称に関する権利を有する結論づけ、グループ・ロータスにもF1に関して”ロータス”の名を使用することを認めた。これが主な係争点であり、グループ・ロータスは当方がチーム・ロータスと名乗る権利を差止めようとしていた。この問題については、グループ・ロータスの敗訴したものと言える。
1985年まで、グループ・ロータスとチーム・ロータスは市販車とF1チームという別の事業に関して、独自の諸権利を有していた。チーム・ロータスについての権利を所有すると言うグループ・ロータス側の主張は退けられた。
判決は独立した諸権利が引き続き存在することを明らかにし、チーム・ロータスと言う名称とこれに付随する権利が差止められることはなかった。この点でグループ・ロータスの主張は認められていない。
チーム・ロータスとロータスの間に混乱を招くような類似性がないことも、同時に明確化され、チーム・ロータスとロータスがそれぞれの諸権利を持つことが明らかになった。グループ・ロータスはチーム・ロータスが従来どおりの名称で活動することを止められず、この点でも主張を認められなかった。
“チーム・ロータス”の名称に関する諸権利は引き続き存続するが、2003年から2008年の期間については、この名称と付随する商標の権利がなかったものと判定されている。ただし、これは”チーム・ロータス”のブランドを今後使用または再登録する権利に影響を及ぼすものではない。
唯一グループ・ロータスの主張が認められ、勝訴と言えるのは、判事自身が”些細な事柄”と表現した項目だけだ。判事はチーム・ロータスがグループ・ロータスの許可を得ることなく商品を製作したことについて、契約違反と認定し、破棄を求めた。これはチーム・ロータスがこれまでどおりの名称で活動できるかどうかという、主要な係争点とまったく関わりのない事柄だ。