メルセデス勢ますます好調!! 【バーレーン・テスト3日目トピックス】
今シーズン二度目の合同テストも3日目を迎えた。ここでも、メルセデスは優位を保ち、ルイス・ハミルトンがトップタイムをマーク。メルセデス・エンジン搭載のマクラーレンのジェンソン・バトンが、最多周回をこなした。
ここまでの流れから、イギリスのBBC放送は、早くも2014年のチャンピオン予想を行なったが、マーティン・ブランドルやジョニー・ハーバートなどのドライバー出身の解説陣を含めて、出演者全員が”メルセデスのハミルトンかロズベルグ”をワールド・チャンピオンに挙げた。
その中で、ハーバートは、心情的にはバトン+マクラーレンにタイトルを取らせてあげたいと言い、ブランドルは、フェラーリにそろそろタイトルに戻ってほしい、との意見だが、メルセデスを中心に、メルセデス・エンジン搭載のマクラーレンと、ロリー・バーンが陣営に復帰したとされるフェラーリが順調なこと間違いはなさそうだ。
◆周回数
3日目も、[STINGER]は、タイムではなく周回数が重要と見る。初日、2日目にいて、周回数の多い順に並べると、3日目の結果は以下のようになる。
1. バトン+マクラーレン 1:34.976 103周
2. エリクソン+ケータハム 1:42.130 98周
3. グティエレス+ザウバー 1:37.180 96周
4. ハミルトン+メルセデス 1:34.263 67周
5. マッサ+ウィリアムズ 1:37.066 60周☆
6. ペレス+フォースインディア 1:37.367 57周
7. クヴィアト+トロロッソ 1:38.974 57周
8. ボッタス+ウィリアムズ タイムなし 55周☆
9. ライコネン+フェラーリ 1:37.476 44周
10. リカルド+レッドブル 1:40.781 28周
11. マルドナルド+ロータス 1:39.642 26周
12. チルトン+マルシア 1:46.672 4周
◆マクラーレン
新参入のケビン・マグヌッセンからステアリングを受け取ったジェンソン・バトンが、103周をこなした。ジェンソン・バトンは、道端ジェシカさんとの婚約を発表した模様で、メルセデスの二人に続くチャンピオン候補として、さらに気合充実となった。
◆ケータハム
走ればいいというものでもない。しかし、そもそもが去年の最下位チームだったはずのケータハムの98周は、驚き以外のなにものでもない。タイム的には見るべきものはないが、周回数は、不調のルノー・エンジン・ユーザーの中ではダントツの最多。
◆レッドブル
同じルノーのパワープラントを積むレッドブルは、セバスチャン・フェッテルに代わってダニエル・リカルドがシートに座ったが、走れたのは僅か28周のみ。
タイムも1分40秒を切れず。昼休みにメカニカルな問題を発見して午後の走行を断念。テスト終了時間の50分前に作業を切り上げてシャッターを閉ざしてしまった。
この状況を見ると、大きな車両規定変更があったときには、手堅いマシンが有利である、という説の説得力が高くなりそうだ。
◆ウィリアムズ
[STINGER]が隠れ本命と読んでいるウィリアムズが、3日目は一見不調にみえる。メルセデス・エンジンを手に入れ、すでにアウディのWECマシン用のハイブリッド技術も豊富なところに、フィリッペ・マッサの加入で期待がかかるが、3日目は、バテリー・ボッタスが55周を記録したものの、すべてがピットから出てそのまま連続走行することなく戻ってくるパターンを繰り返し、結局NO TIMEとなったからだ。しかし、よく見れば、チームは二人を走らせた。マッサは60周を周回し、キッチリとそれなりのタイムを記録している。
つまり、チームとしては、ウィリアムズが、バトンを上回る合計115周したことになる。二人のドライバーを走らせたということは、それだけプログラムが進んでいる証ともとれる。
いずれにしても、凹凸が激しい状況は、今年の規則変革がいかに大きく影響するかを物語り、各チームの動向から目が離せない。
[STINGER]山口正己