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映画『ウィークエンド・チャンピオン』7月18日公開!!

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1971年モナコGPの会場。オテル・ド・パリのバルコニーで語るスチュワートとポランスキー。

主役のジャッキー・スチュワートは、3度のワールドチャンピオンを奪ったクレバーなF1ドライバーとして知られている。

最近のスチュワートで思い出すのは、1989年のセナに対するインタビューだ。セナがプロストと接触して問題になった直後である。

スチュワートはセナに、”ちょっと難しい質問なのだけれど”と前置きして、セナをまっすぐに見て質問した。

“これまで500戦行なわれF1GPのワールドチャンピオンの中で、アナタは接触が多すぎると思うが”。セナがムッとして、”あなたのような人がどうしてそんなバカな質問をするのかわからない”と反論した。

映画を観る前に、まずこのインタビューを観てほしい。すでに『ウィークエンド・チャンピオン』をご覧になった方は、もう一度このインタビューを聴いてほしい。スチュワートがセナに質問した意味が、明確に分かる。そしてスチュワートを見直すはずだ。少なくとも私はそうだった。

ラウダとハントを追った『RUSH』も素晴らしかったが、評価としては、『ウィークエンド・チャンピオン』の方が高得点である。

◆感動の瞬間

映画のハイライトは、突然やってくる。

1971年のモナコGPのウィークエンドを過ごすスチュワートチューに密着。宿泊先のオテルドパリの朝食のシーンから、チームメイトのフランソワ・セベールにすべて教えながらレースを進め、妻ヘレンの心配そうなまなざしの中で、チェッカードフラッグをくくり抜けて王室の祝福を受けるまで。モーターレーシングの本質が、監督のポランスキーとの対談を交えながら克明に描かれている。

非常によくできたドキュメンタリーと思ったその瞬間、突然映像は40年の時空を越え、回想に入る。この時間差に、えも言われぬ感動を感じた。

スクリーンに映し出されたのは、スチュワートとポランスキーが、40年後前に語り合った、スチュワートが滞在したオテルドパリのあの一室のソファーに腰掛けているシーンだった。

ポランスキーはスチュワートに言った。「いまのF1GPが安全になったのは、あなたの努力のお蔭だ」と。

スチュワートの時代には、3人に2人はアクシデントで命を落としていた。いまは、例え空を飛んでも、ひっくり返って地面に叩きつけられても、ドライバーは死ななくなった。F1GPの事故で亡くなったのは、アイルトン・セナが最後である。

ドキュメンタリー映画と思っていたが、『ウィークエンド・チャンピオン』は、もっと深く、F1GPというリスキーな闘いを紹介しながら、人がなぜ生きるのかを問いかける作品だった。
[STINGER]山口正己

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1971年、モーターレース・ファンの映画監督ロマン・ポランスキーが友人の世界チャンピオン、ジャッキー・スチュワートとともにF1最大のビッグイベント、モナコ・グランプリの週末を共に過ごしたことから、1本の映画へと昇華され、1972年にベルリン国際映画祭でワールドプレミア上映された。その後、倉庫に埋もれていたフィルムが奇跡的に発見され、40年の時を経て、ポランスキーとスチュワートがモナコ・グランプリの週末を改めて語り合った本作は、F1の歴史、モナコの空気をスクリーンを通して伝える。

現在公開中の予告編では、若き日のポランスキーとジャッキーが仲睦まじく過ごす様子や、ジャッキー自らがハンドルを握りコースを走って解説する姿、F1ドライバーたちをつつむ眩い光とその影、レースに熱狂するモナコの人々の歓声、そして40年後、モナコの街を見つめる二人の姿がおさめられている。

先行試写鑑賞者から「長いグランプリの歴史の中で、変わったものと変わらないものを感じることのできる貴重な映画」「物語の古さを感じさせない内容」「スチュワートの生きざまに感動した」等、興奮の感想が寄せられている。

F1の輝かしい魅力とモナコの街をつつむ熱気。レイドバック・コーポレーション配給、7月18日(土)公開初日。
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