“彼女”との付き合い方 — 中国GP木曜記者会見 パート1
“彼女”には電話をかけたり近況を聞いたりしないと、ほったらかしのフェッテル。
木曜日恒例のドライバー記者会見。昨年末から取り入れられた2部構成の会見パート1には次の3名が参加。
ニコ・フルケンベルグ(ルノー)
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
セバスチャン・フェッテル(フェラーリ)
※コメントを抜粋して掲載してあります。
今回は体力面で厳しくなった新世代のマシンを走らせるうえでこれまでとどう変わったかについてそれぞれ語った。
Q.ニコ、あなたはF1では初めてワークスチーム(自動車メーカー系チーム)でレースしています。以前いたフォース・インディアと現在所属するのルノーとの一番の違いは何でしょうか?
ニコ・フルケンベルグ(以下、フルケンベルグ):拠点に戻るととにかく大規模で、人材も多いね。もっとパワーがあるって感じ。ただ、マニュファクチャラー・チームと(自動車メーカー系チーム)だと同時に期待値もずっと大きくなるし、要所要所で結果を出さないといけないけどね。
Q.チームでは年長のドライバーですが、コクピットの外での仕事は何でしょうか? スタッフが進む方向性に影響を与えると思いますか?
フルケンベルグ:影響があるとは思わないよ。ただ、彼らに意見を求められたら喜んで答えるよ! 僕ら2人の(レギュラー・)ドライバーの仕事はマシンを走らせて、問題が何なのかを特定したり説明して、可能な限り早く効率的に開発を進められるように方向性をエンジニアやファクトリーのみんなに伝えることだと思う。それが僕らの役割だと思うし、あとはトラックでパフォーマンスを発揮することだね。
Q.3人にお聞きします。新世代のマシンは身体的な要求が厳しいくなりましたが、開幕戦はどうでしたか?
セバスチャン・フェッテル(以下、フェッテル):去年よりタフだね。
Q.もう少し詳しくお願いします。
フェッテル:そうだね、速くなったけど、もし10年前と比べるなら、もっと燃料を積んでるってことを忘れちゃいけないよ。タイヤも長持ちするから(同一のタイヤを)使う時間も長いし、マシンは基本的に重くなってるしね。重さと高速コーナーの話なら、これまでで一番速いマシンだよ。僕ら全員が同じように大きなステップを踏んだと思う。メルボルンは統計的には体力的に一番キツいトラックってわけじゃないからもっとキツいトラックがあるのは確かだけど、去年よりはタフだったよ。
Q.ありがとうございます。ではマックス、何か付け加えることはありますか?
マックス・フェルスタッペン(以下、フェルスタッペン):セバスチャンはラップごとにタイムを縮めてたし、すこし体力的に厳しいのは確かだよ。ただ、そこは問題なかったよ。オフシーズン中にしっかりトレーニングしてきたから。僕からすると去年と似た感じだけど、僕自身は今も成長して強くなってる。問題ないよ。僕はドリンクボトルもなかったし、大丈夫だった。
Q.ニコは?
フルケンベルグ:序盤の数戦は最大級にタフなレースではないと思うけど、(高温多湿で厳しい)シンガポールのあとに同じことを聞いてみて。何人かのドライバーはヘトヘトになるだろうからね。
Q.セバスチャン、F1ドライバーとマシンの関係について教えてください。お互いの間に何か特別な関係はありますか? それとも人間とマシンという以上の意味はないですか?
フェッテル:自分のマシンに名前は付けるけど、彼女(マシン)を可愛がったりするわけじゃないよ。そうするとちょっと面白いし、ただ”マシン”て呼ぶのも関係が深まる感じがしてね。確かに踏み込むときはマシンを信頼しないとね。いくつかの理由で。ただ速く走るだけじゃなく。ただ、そうだね、(マシンの”家”である)ファクトリーに電話をかけたり、マシンに何してるか聞いたりはしないよ(笑)。 ほかの男たちと”シェア”できるのもいいね(笑)。
Q.今年のマシンの名前は? そして、そう付けた理由は何でしょう?
フェッテル:名前はジーナだよ。みんなで夕飯を食べながら話してたんだ。名前を付けることよりも夕飯についてね。それで、とにかくジーナにしようって決まったんだ。楽しいしね。
Q.マックス、セバスチャンにビールをおごってもらいましたか?
※開幕戦終了後、レッドブル・レーシング代表のクリスチャン・ホーナーが優勝したフェッテルを称えつつ、自分たちはセバスチャンにビールをおごってもらう権利があるとジョークを言ったことに対して)
フェルスタッペン:いや、でも大丈夫(笑)。
フェッテル:きみはまだ飲める年じゃないでしょ。はいコレ(会見席に置いてある水を差し出す)。
フェルスタッペン:水じゃ満足しないよ(笑)。
【翻訳:STINGER】
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Renault Sport Formula One Team