キャリアの終わり — アブダビGP木曜記者会見
今週末で引退するバトンとマッサ、すでに一度引退を経験したライコネン。
木曜日恒例のドライバー記者会見。今回はこれまでの6名とは違い、次の5名+2名が参加。パート1にはつぎの5名が出席。
ジェンソン・バトン(マクラーレン)
フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)
フェリペ・ナッセ(ザウバー)
キミ・ライコネン(フェラーリ)
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
※バトン、マッサ、ライコネンのコメントを抜粋して掲載しています。
バトンは今週末がキャリア最後のF1GPになること、マッサはブラジルのピットレーンでの歓迎ぶり、ライコネンは引退する二人についてそれぞれかたった。
Q.ジェンソン、あなたからお願いします。公式に2018年のオプションがありますが、今回があなたの最後のF1GPになる可能性があります。この17年間のアドベンチャーについて話していただけますか?
ジェンソン・バトン:まず最初に、これが最後のレースになると思って週末に臨むよ。それが一番の方法だと思う。現時点ではこのレースのあとにF1で走りたいとは思ってなくて、それが僕の考えてることだよ。とにかく、今回が最後のレースになると思うから、みんなにもそう思っていてほしい。
そうだね、長い道のりだったよ。8歳のときから今までモータースポーツの中でレースをしてきたし、F1に来るまではとにかくF1で走れるように努力してた。F1に来たときはたくさんの夢を抱いて、何かやってやろうと思いながらスタートする。上手くいけば、このスポーツにたくさんの思い出を残すことができる。それがF1の17年間で僕がやってきたことだよ。たくさんのアメージングな思い出、人生を変える思い出。いいものもあれば悪いものもね。
それから、チャンピオンシップを離れるのはすごく特別な感じ。子供のときに夢見た2つのチームでレースを闘えた。ウィリアムズとマクラーレンだね。それから、プライベーター・チーム(非自動車メーカー系チーム/ブロウンGP)でチャンピオンシップを制したときもかなり特別だった。僕の人生にとって忘れられない1年だったし、将来、僕の孫ができたら全部話したいね。どうやって何もないところからスタートして、最後にはチャンピオンシップを制したかをね。
今すぐは話きれない思い出がたくさんある。それは300戦以上を闘ってきた僕のキャリアっていうパズルの小さなのピースだよ。僕は間違いなく成し遂げてきたことに満足してF1を離れられるし、これから僕の次の人生がスタートできることに満足してるよ。
Q.ありがとうございます。フェリペ、あなたの番です。ブラジルの(リタイアしたマッサを迎える)ピットレーンはF1で前例のない素晴らしいシーンでした。メルセデスやフェラーリといったライバルチームもガレージへ歩いて向かうあなたを拍手で迎えました。あのときはどう感じていましたか?
フェリペ・マッサ:説明するのは難しいね。素晴らしい気分だったよ。クラッシュした最初の瞬間、レースをフィニッシュしたかったから嬉しくはなかったよ。ホームで最後のレースだったからね。ブラジル国旗を用意してたし、あんなカタチで終わっちゃうのはガッカリだった。だけど僕が歩きはじめてグランドスタンド(の声援)に応えたら、とにかくアメージングな気分になってね。泣いちゃって、こらえることができなかった。(ピットへ戻る間)永遠に歩き続けてるような気がしたよ。そのときの気分を説明するのは不可能だね。
それでピットレーンに着いたとき、すべてのチームが出てきてくれて、信じられなかった。まだレースの中盤なのに、僕のために(ピットレーンの中は)レースが止まったんだ。どれだけエモーショナルだったことか、今年、過ぎてきたことすべてにどれだけ感謝してるか、そんな状態のときの気分を説明することはできないよ。ただ言えることは、(メディアに対して)あなたたちも含めて、僕がF1にいた期間に僕の周りのみんなに対してみんなありがとうってことだね。
このレースでジェンソンにも同じ体験をしてほしい。すごく特別な気分だし、すごく特別な気持ちになるから、僕が経験してきたすべてににすごく感謝してる。ジェンソンが言ったように、僕もすごく満足だし、自分のキャリアが誇らしいよ。彼みたいにタイトルを獲れなかったにしてもね。(タイトルを制したルイス・ハミルトンに)たった1ポイント足りないだけだったけど、まぁとにかく僕はここまでやってきたこと、一緒に働いて苦楽を共にした人たちや友達をすごく誇りに思うよ。とにかくアメージングな気分だったよ。
Q.ありがとうございます。キミ、あなたの番です。いかがでしょう? 二人のライバルがF1を去ろうとしています。彼らがいなくなるのをさみしく思いますか?
キミ・ライコネン:僕はすでに一回F1から離れてるから気持ちはわかるよ。彼らが決めたことだし、きっと楽しい時間をたくさん過ごせるだろうし、どうであれ、彼らがこれから何かをしていくことに対して幸運を祈るよ。きっとF1の状況も変わるし、僕らもいつか離れることになる。そういうものだからね。彼らはふたりとも長くていいキャリアを築いてきたし、これからいくつかほかのことに取り組んでいくだろうね。
【STINGER】
Photos by
Ferrari S.p.A / FERRARI MEDIA
Force India F1 Team