小林可夢偉木曜日会見全録 1 アブダビGP
◆コースはまだチェックしてない
—-コースはもう見た?
小林可夢偉(以下、可夢偉) まだです。
—-シミュレーターもないし?
可夢偉 かなりチャレンジング!(笑)
—-いまから? 暗くなってから行く?
可夢偉 昨日も(コースに)行こうと思って来たんですけど、電気(照明)消えてて、あ、行ってもムダやなと思ってやめたんです。
—-今回は、レースに出るというのは、どういう風に決まった?
可夢偉 今回はぁ……月曜日かなんかかな。よう、わからへん、出るか出えへんのか。ほんにぼく出るの?と思ってたのが、ここに来ても。(だって)ティモ、(ここに)来るでしょ?
—-ここに来ていても、まだ(自分がレースに)出るのかなという感じ?
可夢偉 ティモがどういう状態かというのが、ハッキリわからないから。それ次第たったので。
—-ティモとは、TMGで会ってない?
可夢偉 会ってないです。
—-ブラジルからTMGに行って、しばらくいた?
可夢偉 はい、若干いて、それでパリに帰って、二日休んで、それでまたTMGへ。
◆イギリスで、ほめられていたぞ!
—-イギリスのモータースポーツ紙は(ブラジルでの可夢偉を)ほめてたね!
可夢偉 イギリス人がほめてくれるの、珍しいですね(笑)。
—-イギリスのあるウェブでナンバーワン! 44%の支持、ジェンソンの三倍!
可夢偉 へえ。
—-あと、ドライバーを各グランプリで10点満点で点数付けるけど、可夢偉選手は8点だったね。
可夢偉 あと2点は?(笑)。
—-でも、10点はウエーバーくらいだったから。
◆GP2とF1のタイヤは、まったく違う!
—-ブラジルでのタイヤの件は、データなどを見たと思うけど、何か見えてきた?
可夢偉 それは「暖っため方」ですね、とくにセカンド・スティント。たぶん第一スティントは、ジェンソンと(バトルを)やって、単純に(タイヤの)表面、やっつけちゃっただけやから。だから、あれに関しては、まあ、しゃあない。あそこはちょっと、ムチャしすぎました。
—-第二スティントは?
可夢偉 セカンド・スティントは、(コースに)出て(すぐに)、一貴と(接触が)あって、心配で最初、ゆっくり走ってたんですよ。そこで、(タイヤの)なかの温度を落としちゃって。大丈夫やと行きだしたけど、(温度が)下がってるのに表面だけ(温度を)上げてしもうたから……。(タイムが上がらなかった原因は)たぶん、それやと思います。
—-それは、今回はもう、わかりそう?
可夢偉 ほんまに、タイヤの性能がどういうものかというのがわからんかったから。GP2だと、(タイヤは)表面を暖っためたら、なかまで(高温が)それなりに伝わってくれるんですよ。
—-F1のタイヤは違う?
可夢偉 違いますね、たぶん。……これ以上言ったら、ほかのチームに読まれてバレたら困るから(笑)。
—-手応えは感じている?
可夢偉 タイヤをどう使うか、それはやってないから、いままで。クルマに乗るということでは、そんなに違わない。でも、ひとりだけ違うタイヤ履いてたら、そりゃ速いのアタリマエじゃないですか。でも、それを(そういう状況を)つくるのがぼくらだから。”作っていく”のはクルマも、だけど。
—-今回は、ブラジルと違って、気候というかコンディションも安定してそうだし?
可夢偉 今回は、違う意味で「砂」、これがすごいキーだと思うんで。だから、F1とこの砂がどういう風に関連しているか……。ただ、明日のP1では、それを知るのはむずかしいと思う。あまりにも暑いし。予選とレースは(夕方の)5時からで(気温も昼間とは)10度くらい違うでしょ。それ考えるとむずかしいんですけど。
まあ、一発目(フリー走行1)はとりあえず、コースの確認で。P2とP3で、しっかり、タイヤの……なんていうんですかね、「性格」を知れたら。 (全録2につづく)