小林可夢偉 予選後・会見【シンガポールGP(土)】1/2(テレビ会見)
「セッティングが見えなくなってるので、今回は、完全な”ホッケンハイム仕様”で行きます。これが、ここで当たるかどうかはわかりませんが」
◆決勝のための新品タイヤは、たっぷり残してある!
—-クルマの調子がメチャメチャだと、昨日、聞いてましたが、今日の朝は?
可夢偉:予定通りダメでした。今回は、相当、ぼくの中ではきびしくて、何ができたのかなあと思いつめても、でも何もできなくて。ほんとに、ある意味、リスクを背負って走るくらいしか(手段が)なかったので。
そういう意味で、タイヤ残して、明日、どれだけ勝負できるかというのが・・・。いまの段階では、(グリッドが)十八番も十六番も十七番も、あんまり変わらないし。まあ(今回は)しょうがないかなあ、という気がしますけれど。
—-明日(決勝レース)は、タイヤはすべて新品で行けると思うんですけど、レースに向けてのクルマのセットアップは?
可夢偉:レースに向けてというよりも、ぼくも、エンジニアも、完全にわかんなくなったんで、完全に、ホッケンハイム・セッティングなんですよ。それが(ここで)当たるか外れるかはわからないです。
—-ということは”ウインド”(ドライビングの幅)は広がってると考えていいんですか、クルマ的には?
可夢偉:広がったつもりなんですけど、あんまり変わらなくて、それが。
P3で、結局走り出したら、ホッケンハイムの仕様がよくて。
予選に向けて、どうしようと思ったときに、自分が思ってたクルマがまったくダメで、なぜか、絶対にダメだろうと思っていたホッケンハイムのセッティングがよかったということは・・・。ぼくらが思ってること以上に、どうしようもないんだなということがわかって、触らなかったんです、予選に向けては。
だから、今回は、(レースの)流れ見て、タイヤをうまく保たせればいいかなと思ってます。
—-タイヤに関しては、どのチームも苦しんでますので、新品のセットを持ってるというのは、使い方によっては武器になりそうですね?
可夢偉:そうですね。それも踏まえて、あんまり、予選ではガンガン行く必要もないなというのがあって。確実に、タイヤを残すことを(考えての予選にした)。”ウインド”広げることも、目標としてきてるんで。
これで、タイヤをうまく使って、1ポイントでも取れたら、もうラッキーかなと思ってます(苦笑)。
—-あの、昨日はあまり長いランはやってませんが、ペースでは、さほど悪くないと思うんですけど?
可夢偉:でも、よくもない。遅いと思うんですよ、ぼくは、たぶん・・・。あんまり自信を持たずに、ただ、うまくタイヤを使って、一人で、クリーンで走ってというレースができればと思います。
—-今回は”アブナい”連中が、路面が汚い側からスタートするし、スタート直後のコーナーはかなり混乱すると思うんですけど?
可夢偉:はい、それも今回は”利用”できたらいいなと思いますけど(笑)。レースは、何が起こるかわからないし、最後まで、諦めず──。このレース、ムチャクチャ長いんで。
これがほんとに、自分のクルマが速くて・・・というモチベーションならいいんですけど、ラッキーを”もらう”しかないというテンションだと、かなりきびしいので。何とか、最後まで諦めずに、やれればと思ってます。
—-そうなると期待したいのは、ピットとのコミュニケーションですけど、そのへんは?
可夢偉:まあ、鈴鹿の前の練習だと思って、三回、四回、ピットストップができれば、ラッキーかなと思ってます。
—-じゃ、明日、頑張ってください。
可夢偉:はい、頑張ります。
【STINGER/Hiroaki Iemura】