小林可夢偉 レース後･会見【アブダビGP(日)】
「ブレーキバランスがよくなかった状況でのポイント獲得、かなり満足度も高いレースでした」
◆ダウンシフトがうまく行かなかったが、セーフティカーで救われた！
—-波乱のレースでしたが、可夢偉選手としても、いろいろ問題を抱えながらのレースであったようで?
可夢偉：そうですね。まず、 KERS に問題があって。ダウンシフトをしてるときに、クラッチが滑ったままになったりして。そのせいで、ブレーキバランスがけっこう変わったりして、かなり辛かったんですけど。まあ、エンジニアとうまくコミュニケーションを取って、スイッチでできる最大限のカバーというか、運転でというか、ギリギリのところで（何とか、まとめられました）。
セーフティカーがなかったら、たぶん、辛かったと思うんですけど。セーフティカーが入って、運が良かったというか、プラスアルファがあって、6位というのは、一応満足です。
—-ダウンシフトのトラブルがあったということは、スムーズにブレーキングできない、もちろんハードなブレーキングもできない状況だったと思いますが、どのくらい辛かった? ここは、ビッグブレーキングエリアが何カ所かありますけれど。
可夢偉：けっこう、タイム的には（影響は）大きかったと思うんですけど。まあ、そんななかで･･･。けっこう（ブレーキングが）安定してれば、ウィリアムズと闘えてたんで。ペース的には、けっこう悪くなかったと思いますけど。まあ、きびしいレースでしたね。
—-そのトラブルというのは、どのへんから起きていた?
可夢偉：けっこう、始めの方からで、レースの。もう、そこからコントロールしなければいけなかったので。まず、最初のセーフティカー（導入）がなければ、たぶん、ダメでしたよ。あのときが、一番ピークだったので。
—-そのあとは、モードやブレーキバランスをいじり、 KERS のリカバリーモードをいじり、というようにして、レースをしていた?
可夢偉：まあ、クーリングを頑張ってやりながら、レースしてましたね。
—-じゃあ、 KERS 自体のパワーは?
可夢偉：使えないところもあったりして。
—-目の前で、4台くらいが、ペレスも含めてのアクシデントがありましたけど、あれ、ギリギリで交わしてましたよね?
可夢偉：ビックリしました、若干（笑）。みんな（コースの）外にいるのかなと思ったら、コースの真ん中くらいにまでいて、ちょっと驚きながら。まあまあ、あれも、運がよかったですね。
—-終盤は、マッサが、セーフティカーまでは1秒以内にいましたけど、セーフティカーが戻ってからは、また引き離しましたよね?
可夢偉：そうですね。（マッサに詰められたというのは）タイヤを若干、温存していた部分もあったんですけど。あそこで、離せたというのは、今回よかったところですね。
◆ポイントランクで、メルセデスをかなり追い詰めた！
—-これで、メルセデスが2台ともポイント圏内には入っていないので、だいぶ、彼らが”ターゲットゾーン”に入ってきましたか?
可夢偉：まあ次のレースで、しっかり（ポイントを）取れれば。かなり、ブラジルに向けて（メルセデスをポイントランキングで）抜くというのが現実的になってくると思うので。まあブラジル（というコース）は、ぼくらに、ちょっときびしいかもしれないんで、オースチンで巻き返せればと思ってます。
—-オースティンは、ハイスピードのコーナーがたくさんありますけど?
可夢偉：まあ、そこに期待して（ザウバーは高速コーナーは得意）行きたいと思います。
—-今日は、レース後に、ちょっと疲れたような表情でしたが、それはトラブルのせいで?
可夢偉：今日はほんとに、ブレーキバランスも動くし、コーナーの時に動くんで、かなり、スイッチ（操作による）のセッティングも、やらされたし（笑）。その中でも、ブレーキ頑張れとか、注文がくるし（笑）、まあ、きびしいレースではありましたね。でも、その結果、エンジニアも厳しかったと思うんですけど、ポイント（獲得）ということで。
—-満足度は、けっこう大きいのでは?
可夢偉：そうですね。あと12ポイントまで詰められたというのもあるし。残り2戦を頑張って行きたいと思います。
—-お疲れさまでした、ありがとうございました。
可夢偉:お疲れです。
【STINGER/Hiroaki Iemura】
