中嶋一貴金曜日会見全録 アブダビGP
◆視界や西日の問題は、ほとんど気にならない
—-アブダビGPは、まったく新しいサーキットでのレースですが?
中嶋一貴(以下、一貴) そうですね、午前中と午後では気温も大きく違ってましたが、最後、涼しくなってきて、ラバーも載ってきた路面はどんどんコンディションもよくなっていったんで、その差はすごく大きかったですね。
—-午後のセッションは、太陽がある時間とそうでない時間がありましたが、視界などで問題は?
一貴 思ったよりも、視界とか太陽は気にならなかったですね。16コーナーに向かうところで、太陽が真正面になるようなかたちでしたけど、でも、空気がすごく埃っぽいので、それを通してくる太陽の光が淡くて、それほど気にはならなかったです。
—-新コースであるここで、一番チャレンジングなところは?
一貴 そうですね、高速コーナーは全開で行けてしまうんで、ブレーキングでコーナーに入っていくところであるとか、17コーナーとか、ハイスピードで曲がりながらブレーキして行くところがいくつかあるんで、そのへんが一番チャレンジングなところかなと思います。
あとは、低速でスピードが上がったり下がったりなので、走ってるとほんとに、市街地を走っているような感覚にはなります。そういう意味では、(市街地コースの)バレンシアと共通するところはありますね。
◆予選でのアタック・タイヤは、まだ決めていない
—-ここでは、気温の変化があったりで、タイヤがむずかしそうですが?
一貴 いまのところ、二種類あるタイヤのうち、どっちが予選でいいのかということがハッキリと掴み切れていない状況で……。いまは、硬い方のタイヤの方がいいように思うんですけど、コースのコンディションがよくなってくれば、柔らかい方もよくなってくると思うんで、そこらへんをどう見きわめるかがむずかしいと思います。
—-そのサーキットで、「ウイリアムズ+一貴」としては、どのへんを目指す?
一貴 うーん、むずかしいですけど、でもトップ・テンを狙えるところにはいると思うんで。ここは、ミスひとつでタイムが変わりやすいところなので、しっかりと走ることができれば、それ(トップ・テン入り)は十分に狙っていけるのではないかと思います。
—-プライム(硬い方のタイヤ)の方が”一発”のタイムでも速そうだというのは、オプションではグレイニングが出るから?
一貴 ……ではなくて、単純に、タイヤのグリップとフィーリングですね。プライムの方が、グリップをうまく引き出せる感じはあります。ただ、コンディションがよくなってくれば、オプションの方がタイムが出るというレースは、これまでにもあったので、それは頭に入れておいて、明日また比較してみて、どっちで行くかということになると思います。
—-グリップというのは、とくにリヤ?
一貴 リヤですね。プライムの方が(全体の)バランスが取れているというか、そういう感じはします。
—-オプションは、1周目からはタイムは出ない?
一貴 うーん、どっち(のタイヤ)も(ウォームアップに)2周くらいかかりますね。
◆シンガポールよりも、洗練された照明だ
—-気にしていたバイザーは?
一貴 もう、ライト・スモークで、全然問題なかったです。照明も気にならなかったし、とくに違和感はなかったですね。ライトもかなり明るいので、走っていて、気がついたら夜になっていたという感じで。
—-シンガポールと較べると?
一貴 シンガポールよりも、反射が少ないという感じはしますね。ここは高いところから照らしていて、あと、進行方向に向かって照らすので、反射が少ないんだと思いますけど。
—-シンガポールは、明暗のコントラストが強すぎるっていわれてたけど?
一貴 そうですね、ここは、それはないですね。
—-逆バンクみたいになるコーナーは?
一貴 リヤのトラクションが抜けやすいので、ほんとにリヤがしっかりしてないと、そこはむずかしいですね、はい。
—-それは何ヵ所くらいある?
一貴 ほとんどのコーナーが、そうなってますよね。
—-ミスしやすそうなところは?
一貴 5、6、7(コーナー)もそうだし、8、9もそうだし(笑)、12〜13も……ほんとに、どこのコーナーも、ミスしやすいようにつくってありますね。
—-嫌いなコース?
一貴 走っていて、おもしろくないですね!(笑)
—-走りを画面で見ていると、パワー・オーバーステアみたいな挙動が各所で見えるが?
一貴 そうですね、リヤのタイヤには”きびしい”ですね。午前中は、かなりオーバーステアが強かったですし。