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小林可夢偉 土曜日(予選後)会見全録 カナダGP

「今回は厳しいです」、と可夢偉(カムイ=小林可夢偉)は金曜日のフリー走行を終えた段階から言っていた。それは、いつものように、相手を煙に巻く(?)思慮深い言葉に聞こえていた。しかし、今回ばかりは、それが可夢偉の本音だった。
多くのチームが、想定したよりダウンフォースが必要なことに金曜日を走り始めてすぐに気付き、例えば大型ウィングを付けるなど、”ダウンフォース増強対策”で対応したが、ザウバーの手持ちは、初日から装着していたウィングだけだった。ダウンフォース不足ではタイヤを暖めるのが難しくなる。可夢偉は、その悪循環に捕まって、初のQ1止まりの苦渋を飲んだ
しかし、可夢偉は落ち込んでいなかった。それは、理由が明確で、経験が重要なモントリオールの公道コースをまたひとつ”学べた”からだ。

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◆タイヤが温まらない! グリップがない!
—-今シーズンで初めて、Q2へは進めませんでしたが、これは、クルマの性能差がそのまま出てしまった予選だったということでしょうか?
可夢偉
 ですね。(予選の)前日から、クルマの状態はあまりよくなかった。ぼくとしては、もうちょっとタイムが出てもよかったんですけど、タイヤのウォームアップとトラフィックの問題もあって、結局、フラストレーションが溜まるような予選になってしまって、残念です。

—-昨日言われていた「グリップ」については、改善できていた?
可夢偉
 タイヤは、ウォームアップで「温まりきれない」というのが問題で、現実は、もう少しタイムは出せたんですけど、(タイヤの温度が)そこまで行かないで、短い(予選の)時間が終わってしまった、ということで・・・。
結果的には、(ちゃんと走るためには)”時間が足りない”という、まあ予想外の結果になってしまいました。

—-Q1でのアタックの最後、オプションタイヤで出ていくときに、時間がかかりすぎていたようだが?
可夢偉
 路面温度も上がっていたので、P3(午前のフリー走行3)よりは”暖まり”はいいだろうと思って走ったら、全然ダメで・・・。(ピットに)帰ってきて、とりあえず、「すぐ(コースに)行きたい」とは言ったんですけど、時間的にきびしくて。
結局、オプションでも(タイヤのいい状態で)走れずに、トラフィックに邪魔されたままで、予選が終わってしまった。

◆タイヤの使い方で、こうするべき!という判断ができなかった
—-前にいたのは、デグラッシ? 彼がいなくて、クリーンで、もう一周アタックに行けたら?
可夢偉 
いや、その前の段階で、プライムで走っていたときに、最終コーナーまでコンマ4(0.4秒)くらい速かったんで、逆に、プライムでもう一周してたら、(Q1突破は)たぶん、問題なかったんですけど。

でも、結果的に、そこまで行けなくて、(交換したタイヤも)完全に、グリップしないまま(タイヤ温度をグリップするところまで上げられずに)終わってしまったという、ぼくは何もできなかった予選になってしまいました。

—-決勝レースですが、天候も含めて、どう見ている?
可夢偉
 初めてのカナダなんで、みんな、レースでは”いろいろ起こる”って言ってるし、そういう意味では、一番大事なのは完走することだと思うんですけど。

いまのぼくらの「ペース」(ラップタイム)では、ポイントを取りに行くというのは完全に不可能なんで、やっぱり、チャンスを待つしか・・・。タイヤを、うまくコントロールできれば、自然と(結果は)ついてくるかなと思います。

—-セーフティカーが入るということもありそうだし?
可夢偉
 そうですね、それにも対応できなくちゃいけないし、どの場合であっても、タイヤが十分に”いい状態”にあるというのが(重要で)、そういう意味でも、タイヤをコントロールして走るということをしたい。いまの段階では、タイヤをコントロールしないと(タイヤは)保たないので、そういう意味では、トルコよりキツいですね。

だから、きびしいチャレンジなんですけど、でも、やってみる価値はあるし、自分にとっても、いい勉強ができると思うんで。だから明日は、そういう(勉強という)気持ちで走れればいいかなと思います。

10012_KAMUI-1.jpg—タイヤの感触としては、プライムの方がいい?
可夢偉
 そうですね、オプションよりはいいです。ただ、ぼくらのクルマのダウンフォースが少ないんで、そういう部分では、タイムは速いけどダウンフォースがあるという(他の)チームよりは、(ザウバー車は)タイヤの”保ち”はいいんで、これから(この件について)ちょっと考えて・・・。

クルマのセットアップは変えられないので、運転だけで、どのくらいカバーするかということなんですけど。でも、そこはキーになると思うんで、自分なりに、勉強の気持ちでやっていければと思います。

◆ピットストップを、安易に増やしても・・・?
—-Q2に進めなかったということは、逆に言うとタイヤが”余ってる”? 
可夢偉
 ピットストップが、それだけ(自由自在に)できればいいですけど。

—-相手がピットストップが二回だったら、三回にするとか?
可夢偉
 いやぁ、そんなわけには行かないと思いますよ。

—-“使いにくい”オプションをどうするかというのは?
可夢偉
 そうそう、それもありますね。

—-スタートで使っちゃう?
可夢偉
 いや、まだ、決めてないです。

—-午前の走行では、順調にタイムが上がっていたが?
可夢偉 
いや、だから(タイヤの)ウォームアップさえできれば、あのくらいのパフォーマンスはできたと思います。(予選では)それが出せなくて、全部、読み違えて、”タイヤがこれくらい温まるだろう”ということから、すべてが間違った方向に行っていて・・・。

だからプッシュもできないし。一応、プッ
シュはしたんですけど、でもやっぱり、タイヤが(いい状態まで)”来て”なくて、自信も持てない、完全に読み違い(の予選)でしたね。

—-いい経験になった日でもあった?
可夢偉
 たとえば(周回してピットに)帰ってきて、燃料だけ入れて、(タイヤ交換をせずに)そのままのタイヤで出て行ってれば(タイヤが暖まっていたので)Q2には行けたと思うし。でも、(発想が)そこまで行かなかった。絶対に新しいタイヤの方がいいと思っていて、そこはやっぱり『経験』(の不足)ですよね。

—-Q1を整理すると、最初にプライムで行って、これでのタイムが思ったほど上がらなかった?
可夢偉
 ・・・というより(タイヤが)温まらなかった。それで、オプションならもう少し(短時間で)温まるだろうというのがあって。でも、それもやっぱり『経験』なんですけど。プライムのままにして、ガソリンだけ入れて、そのまま行くべきだった。これがぼくの結論ですが、それの判断ができなかった。

—-帰ってから、エンジニアとその話になった?
可夢偉
 エンジニアは、いまでも、あれでよかったと言ってるけど(笑)。あの時は、ガソリンがなくなって、ピットに帰ってきただけなんですよ。だから、タイヤは換えずに、給油だけすればよかった。(そうすれば)時間的にも余裕ができるし、タイヤを付け替えないから、すぐに(コースに)出られたはずなんで。

—-今回、Q1で終わってしまったことについては?
可夢偉
 しょうがないです。間違いなく、今回はクルマが”負けてる”んで。ただ、クルマ的にはそうだけど、もう少し「前」に行けてた、タイヤの使い方も失敗してたし。

◆ダウンフォースは、今回は手の内の最大
—-ダウンフォースをもう少し増やそうという案はなかった?
可夢偉
 残念ながら、あれ(あの仕様)が、持ってるうちの(ダウンフォースの)マックス(最上)。

—-あれでマックス? マクラーレンは、トルコとは違うウイングになっていたが、そういう(ハイダウンフォースのリヤウィングの)備えはなかった?
可夢偉
 (微笑)

—-フェラーリも換えてきていたし。ヴァージンでさえも予選の前に重いウィングに換えています。それでは、”闘えない”ですね?
可夢偉 (微笑)

—-それで(ダウンフォースが足らないから)、タイヤが温まらない? スーパーソフトは、温まりも悪いし、すぐに”タレる”し?
可夢偉
 きびしい、です(笑)。

—-でも、明日のグリッドは”クリーンサイド”だから!
可夢偉
 今年、初めてです! ここへ来て、やっと!

                【STINGER / text by Iemura Hiroaki】


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