山本左近 金曜日会見全録 ハンガリーGP
山本左近は、イスパニアのシートで、オンガロリンクのハンガリーGP初日を、B.セナと53/1000秒差で仕上げた。午前中に24周、午後に32周をこなした左近は、昨日と同じ淡々とした表情だった。
◆3レース目というより2レース目をスムーズにこなせた
—-今日は、たくさん走って、チームメイトとの差も僅差でしたが、どんな1日でしたか?
山本左近(以下左近) 午前中、もうちょっと走る予定だったのですが、ちょっとしたエンジンの問題でプログラムをすべて消化できずに、データも取れずに残念でしたが、午後は問題なくプログラムを消化できたので、明日に向けて、いいデータもとれて、よかったと思います。
—-エンジンミスファイアしていた?
左近 いま診ていますが、午後に影響しない大きな問題ではなくてよかったです。
—-オンガロリンクは、ツイスティーできついコースと思いますが。
左近 特に今回のタイヤは、プライムとオプション、ハード側とソフト側のグリップ差が、午後にあった(感じた)ので、データ的に面白いなぁ、と思ったし、どれだけうまくソフト側を使えるかというのが、ボクたちにとって勝負になってくると思うので、その辺りを研究して明日につなげたいと思います。
—-オプションの方がいいですか?
左近 オプションの方がグリップいいですし、思ったよりタレも少なそうなので、どれだけうまく使えるかが重要なポイントになってきます。
—-クルマのバランスは?
左近 午前中は路面コンディションが悪かったので凄く跳ねていたし、元々ここはバンプが酷いサーキットで、ブレーキもトラクションも、ブレーキもけっこう大変でしたが、午後に路面が安定してきてからは、セットアップをすすめることができたので、あした向けていい方向で午後を終えられたと思います。
—-天気が下り坂で、もしかすると午後にウェットになるかもしれませんが、ウェットでハプニングを狙う、とういのもあると思います。
左近 そうですね、過去、ここでそういうことが起きているので、予選で雨とは聞いていなかったので、どうなるか分かりませんが、チャンスがあればそのチャンスを活かして頑張りたいと思います。
—-ここではウェットの経験は?
左近 あります。2006年の決勝で(スーパーアグリに乗って)。スタートしてすぐにエンジンが止まってしまいましたが(笑)。そこについてディスアドバンテージはないですし、前回、ホッケナイム(左近はホッケンハイムをより英語に近くそう発音する)で、ウェットもインターミディエイトも履けているので、データ的にも、ドライバーの感覚として、ある程度分かっているので、もっと経験はほしいですけど、チャンスがあれば攻めていきたいと思います。
—-3レース目でリズムを取れた、ということでしょうか。
左近 そうですね。3レース目というか、特に前回のホッケナイムからゼッケン20のクルマ(イギリスGPではB.セナのゼッケン21号車だった)に乗っているので、ボクの中では2レース目という感じですね。ドイツに続いて”同じチーム”で乗れているので、仕事の進め方やセッティングの進め方が前回よりスムーズですね。
—-2台のクルマの差は感じますか?
左近 クルマの差はないですが、クルマを走らせているエンジニア、メカニックと、どう一緒に仕事をするかという部分で、モノは同じだけれどヒトが違う、というのあります。
—-バンプの酷さは、予想の範囲でしたか?
左近 ビックリした、というより、バンプが激しいし、バンプに乗ったときのクルマの状況がナーバスだったので、午前中は大変でした。
—-2006年に始めてスーパー・アグリで走った時や、2007年にスパイカーで走った時に比べて?
左近 午前中は、コンディションか悪くて、特にバンプに乗った後もさらに滑っていたけれど、午後は(路面が改善されて)そこまで酷くなかったのでよかったと思います。
◆タイムは気にしていない
—-昨日、言っていた通りにうまく進んだと思います。B.セナとのタイム差については?
左近 タイム差については、気にしてない、というか。ドイツの時も一歩一歩進んできているので、まだまだ、データを観て、伸ばして行けるところは伸ばしていきたいと思っているので、今日はいいデータが取れたかな、と思います。
—コレス代表が、会見で最初に、「サコンは非常にいい仕事をした」と言っていました。自分でもそういう感触がありましたか。
左近 いまボクに与えられている仕事は、全部きっちりこなしていると思います。それを1日1日、1セッション1セッション、きちんとこなして言って、日曜日の最後にいい結果を残して、今週を終える、というのが今のボクの仕事だと思います。やるべきことは見えているので、それに向かって今晩、しっかり進みたいと思います。
—-頑張ってください。
左近 はい、頑張ります!!