マクラーレン・ホンダ 「MP4-30」 スペック
マクラーレン・ホンダ 「MP4-30」 スペック
マクラーレン・ホンダは29日(木)、同日発表した今季型マシン「MP4-30」のスペックを公開した。
昨年型マシン「MP4-29」とのスペック上の変更は、パワーユニットがメルセデスからホンダに変更され、レギュレーションの変更により、マシンの重量が690kgから702kgに変更になったこと以外は目立った変更はない。
「MP4-30」 スペック
■シャシー
モノコック:カーボンファイバー・コンポジット/ドライバー・コクピット・コントロール&燃料セル
安全構造:コクピット・サバイバル・セル(対衝撃構造)、貫通防止パネル、フロント・インパクト構造、サイド・インパクト構造、リヤ・インパクト構造、フロント&リヤロール構造
ボディーワーク:エンジンカバー/サイドポッド/フロア/ノーズ/フロントウイング&リヤウイング/DRS(全てカーボンファイバー・コンポジット)
フロント・サスペンション:カーボンファイバー・ウィッシュボーン&プッシュロッド・サスペンション/インボード・トーション・バー/ダンパーシステム
リヤ・サスペンション:カーボンファイバー・ウィッシュボーン&プルロッド・サスペンション/インボード・トーション・バー/ダンパーシステム
マシン重量:702kg(ドライバー含む、燃料含まず)
エレクトロニクス:シャシー・コントロール、パワーユニット・コントロール、データ収集、オルターネーター、センサー、データ分析、テレメトリー(すべてマクラーレン・アプライド・テクノロジーズ製)
計器:マクラーレン・アプライド・テクノロジー製ダッシュボード
潤滑油:
・モービリスSHC 1500グリース(高温ドライブシャフト・トライポッド潤滑油)
・モービリスSHC 220グリース(低ローリング抵抗セラミック・ホイール・ベアリング潤滑油)
・モービルSHC 油圧オイル(高圧、高温の油圧オイル。シャシー、トランスミッション、パワーユニットに使用)
ブレーキ・システム:
・akebonoブレーキ・キャリパー・シリンダー&マスター・シリンダー
・akebono”ブレーキ・バイ・ワイヤ”リヤブレーキ・コントロ-ル・システム
・カーボンディスク&パッド
ステアリング:パワーアシストラック&ピニオン
タイヤ:ピレリ P Zero
レースホイール:ENKEI
無線:KENWOOD
塗装:アクゾノーベル・カー・リフィニッシュズ・システムズ製
■パワーユニット
型式:ホンダ RA615H
最低重量:145kg
パワーユニット構成要素:
・エンジン(ICE)
・モータージェネレーターユニット – キネティック(MGU-K)
・モータージェネレーターユニット – ヒート(MGU-H)
・エナジーストア(ES)
・ターボ・チャージャー
・コントロール・エレクトロニクス
■エンジン
燃料搭載量:1.6リッター
気筒数:6
バンク角:90度
バルブ数:24
最大回転数:15,000 rpm
最大燃料流量:100 kg/h(10:500 rpm以上)
燃料消費量:100 kg
燃料噴射:直接燃料噴射、1シリンダーごとのシングル噴射、最大500バール
プレッシャー・チャージング:シングル・ステージ・コンプレッサー、エキゾースト・タービン、コモンシャフト
燃料:エクソンMobil製 高性能無鉛ガソリン(5.75%バイオ燃料)
潤滑油:Mobil 1 エンジンオイル
■ERS(エネルギー回生装置)
構成:
・モーター・ジェネレーター・ユニットによるハイブリッド・エネルギー回生
・クランクシャフトに連結されたMGU-K
・ターボチャージャーに連結されたMGU-H
エナジーストア:リチウムイオン・バッテリー(20〜25kg)
エネルギー貯蔵量:最大4 Mj(メガジュール/ラップ毎)
◆MGU-K:
最大スピード:50,000 rpm
最大出力:120 kW
最大エネルギー回生量:2 MJ(メガジュール/ラップ毎)
最大エネルギー放出量:4 MJ per lap
◆MGU-H:
最大スピード:125,000 rpm
最大出力:無制限
最大エネルギー回生量:無制限
最大エネルギー放出量:無制限
■トランスミッション
ギヤ・ボックス:カーボンファイバー・コンポジット縦型メインケース、
ギヤレシオ:8速+リバース
ギヤ・セレクション:電気油圧制御シームレス・シフト
ディファレンシャル:遊星歯車構造多板リミテッド・スリップクラッチ式ディファレンシャル
クラッチ:電気油圧制御カーボン・マルチプレート
潤滑油:モービル1 SHC ギヤオイル(トラクションのロスを抑えるギヤとベアリングの高効率潤滑油、冷却剤
【STINGER】
Photo by McLAREN / Steven Tee