マクラーレン・ホンダ 「MP4-31」 スペック
マクラーレン・ホンダ 「MP4-31」 スペック
マクラーレン・ホンダは21日(日)、同日発表した今季型マシン「MP4-31」のスペックを公開した。
昨年型マシン「MP4-30」からはパワーユニットの名称や潤滑油の名称等、細かな変更はあるものの、より流線的に進化したフォルムと比べると、数値的にはマシン自体に目立った変更はない。
「MP4-31」 スペック
■シャシー
モノコック:カーボンファイバーコンポジット製
安全構造:コクピット・サバイバル・セル(耐衝撃構造、貫通防止パネル、車体前部・側部・後部の衝撃力緩和構造、前後のロール構造)
ボディーワーク:カーボンファイバー・コンポジット製。エンジンカバー、サイドポッド、フロア、ノーズ、フロントウイング、リアウイング、ドライバー操作による空気抵抗低減システム(DRS)
フロント・サスペンション:カーボンファイバー製ウィッシュボーン。プッシュロッド方式トーションバー、ダンパーシステム
リヤ・サスペンション:カーボンファイバー製ウィッシュボーン。プルロッド方式トーションバー、ダンパーシステム
重量:702kg(ドライバー含む、燃料含まず)重量配分は45.5%〜46.5%
電子機器:マクラーレン・アプライド・テクノロジーズ製。シャシー制御とパワーユニット制御、データ収集機器、センサー、データ解析およびテレメトリー・システムを含む
計器類:マクラーレン・アプライド・テクノロジーズ製ダッシュボード
潤滑油:
・モービリス SHC 1500グリース(高温のドライブシャフトのトライポッドジョイントを潤滑)
・モービリス SHC 220グリース(セラミック・ホイールベアリングの回転抵抗を最小限に抑える)
・モービリス SHC油圧オイル(高圧・高温の油圧オイル。シャシー、トランスミッション、パワーユニットのアクチュエーターに使用)
ブレーキ・システム:
・Akebono製ブレーキキャリパー、マスターシリンダー
・Akebono製”ブレーキ・バイ・ワイヤ”ブレーキコントロールシステム
・カーボン製ディスク、パッド
ステアリング:パラック・アンド・ピニオン型パワーステアリング
タイヤ:ピレリ製 P Zero
レースホイール:エンケイ製
無線機器:ケンウッド製
塗装:シッケンズ製品によるアクゾノーベル・カー・リフィニッシュ・システム
■パワーユニット
型式:Honda RA616H
最小重量:145kg
パワーユニット構成要素:
・エンジン(ICE)
・モータージェネレーターユニット – キネティック(MGU-K)
・モータージェネレーターユニット – ヒート(MGU-H)
・エネルギー貯蔵装置(エナジーストア、またはES)
・ターボ・チャージャー
・コントロールユニット
■エンジン
排気量:1.6リッター
気筒数:6気筒
バンク角:90度
バルブ数:24
最大回転数:15,000 rpm
最大燃料流量:100 kg/時(10,500 rpm)
燃料搭載量:100 kg
燃料噴射方式: 直噴(1シリンダーあたり1噴射器、最大500 bar)
過給機:同軸単段コンプレッサー、タービン
燃料:エッソ製ハイパフォーマンス無鉛燃料(5.75%はバイオ燃料)
潤滑油:モービル1 レーシングオイル
■エネルギー回生システム(ERS)
構成:モーター・ジェネレーター・ユニットによるハイブリッド・エネルギー回生。MGU-Kはクランクシャフトに、MGU-Hはターボチャージャーに接続
エネルギー貯蔵装置:リチウムイオン・バッテリー(20〜25 kg)
エネルギー貯蔵量:1周あたり最大4MJを貯蔵
◆MGU-K:
最大回転数:50,000 rpm
最大出力:120 kW
最大回生量:1周あたり2MJ
◆MGU-H:
最大回転数:125,000 rpm
最大出力:無制限
最大回生量:無制限
最大エネルギー放出量:無制限
■トランスミッション
ギヤ・ボックス:カーボンファイバーコンポジット製ケース、縦置き
ギヤ数:前進8速、後退1速
ギヤ操作:電気油圧式シームレスシフト
デフ:遊星歯車構造の多板リミテッド・スリップ・クラッチ式ディファレンシャル
クラッチ:電動油圧式カーボン製多板クラッチ
潤滑油:モービルーブ1 SHCレーシングギアオイル
トラクション・ロスを低減し、ギアとベアリングを高効率に潤滑・冷却
【STINGER】
Photo by McLaren Honda/Steven Tee
データはホンダ引用元:公式ホームページ、McLaren-Honda 「MP4-31」 主要諸元より
※一部、英文のスペック表と違う名称や省略されている表現をSTINGERで日本語に置き換えて追記してあります。