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浜島裕英 タイヤ”deep”トーク–イタリアGP

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今年一杯でF1を”休戦”するブリヂストンは、14年の協力に感謝するイベントをモンツァで開いた。

◆ここは、タイヤをスパほどには”いじめない”サーキット
浜島
 スパは、タイヤ的には、全種類を使っていただきました。気温が低いときと、路面がちょっと濡れているときには、スーパーソフトがちゃんと「働いた」し、完全に乾いたときにはハード側が「働いた」ので、タイヤ的には非常によかったのではないかと考えてます。ウエットタイヤとインターミディエイトも、それなりにちゃんと使えたということで。

公開練習だけでいうと、摩耗(対摩耗性能)が足りないんじゃないかということでしたが、われわれの過去14年間の経験から、あれくらいの摩耗で十分なんじゃないかというのが結論ですね。

だから、ウエット3セット、インター(ミディエイト)4セットあれば、週末は”足りる”という可能性が高いという風に思います。以上がスパ(の総括)ですね。

ここモンツァは、大きなブリスターするとか、タイヤがバーストするとかいったことがない限りは、タイヤにとって、そんなに問題になるサーキットではないといえます。

フューエル・エフェクト(重さがラップタイムにに与える影響)は、0.0286秒/キログラム。フューエル・コンサンプション(1周当たりの燃料消費量)は2.74キログラム/ラップ。

今回のコースでは、ターン1とターン2、新しい舗装になったところがグリップが悪いという評価になってます。その”ツルツル度”は、カナダの平均的なツルツル度と同じくらい。

ただ、木曜日に歩いた感じからいうと、アスファルトは非常にしっかりしていて、グリップ感はあるという感じはします。手で触っても、ザラザラしているし。ですから、路面がキレイになればグリップするという方向の舗装じゃないかなと思います。

◆フロントのグリップ性能が高い、今回のオプション

浜島
 タイヤは、オプションの方が全体的なグリップは高い。とくにフロントタイヤがグリップするので、アンダーステアの度合いが減るというのがマジョリティ(多数意見)ですね。

そして、それと裏腹ですが、ちょっとリヤが弱いじゃないかという意見も出てます。そこから、長く走ると、オプションではリヤの弱さ(グリップ不足)が出てくるのではないかという心配をしているチームがほとんどです。といっても、オーバーヒートやムービングは出てなくて、ただ、リヤが何となく”落ち着かない”というコメントですね。

オプションのデグラデーションのフィーリングは、少しずつ”タレる”んだけど、それは予測可能なので、ドライビングに支障があるわけではない、ということ。

プライムに関しては、ちょっと硬いのではないかという意見が多い。そして、デグラデーションはまったく感じない、ということですね。
グレイニングは「ない」といってよく、摩耗もほとんどしてません。

モンツァの場合は、ほんとは(タイヤは)摩耗した方がいい!? というのは、「蓄熱」して行くのでブリスターにつながるんですけど、今回のゴムの場合は、ブリスターすることはまずない、というように思います。

オプションのデグラデーションは、だいたい0.7〜1.6秒/ハーフレース・ディスタンス。プライムの方は、わかりません。

二種のタイヤのタイム差は、0.3〜0.4秒ありそうだ、というのが大方の意見です。以上が、今日の走行のまとめですね。

—-オプションのウォームアップに時間が掛かっている?
浜島
 そういう人(ドライバー)もいます。プライムが全然暖まらないと言ってる人もいます。
このサーキットは、とくに午前中なんかは、日陰が多いから。水たまりがなくならなくて、(水が)しみ出てますよね。

—-場所としては?
浜島
 レズモに行く前とか、その次の、こっちへ戻ってきてからの林の中なんかが湿ってますね。昨日の夜も、場所によっては(雨が)降ってるので。

                【STINGER / text by Iemura Hiroaki】
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