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タイヤ”deep”トーク-

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浜島裕英モータースポーツタイヤ開発総括責任者に訊く–ヨーロッパGP 直前スペシャル

* 日曜・朝という時点で特筆すべきことはあまりないが、サーキット(路面)のインプルーブメントは着々と進んでいる。

* 予選の間でも、Q1とQ3の間では、コンマ7秒(0.7秒)くらい向上した。

* Q2とQ3の間でも、コンマ3秒(0.3秒)よくなっている(タイムが上がっている)。

* スーパーソフト(オプション)を使うときは、2周のタイムアタック、トータル4周走行するとして、2周目の後半くらいから、リヤのグリップが低下するというのが一般的なコメントだ。

* タイヤの”タレ”についても、コンマ5秒(0.5秒)くらいよくなっていると見られる。タイムの”落ち”は、昨日の段階では3秒だったが、いまは2.5秒くらいになっているはず。

* これはGP2レースからのデータだが、3〜4周すると、リヤタイヤにデグラデーション(劣化)が起きるが、しかし、そこから先は、意外と「サチッてる」(サチュレートする=飽和状態になる)というのが、GP2ドライバーのコメントだ。

* したがって、(F1で)スーパーソフトを使っても、タイヤ的には、このような状況になると思われる。

* ただし、昨日の段階では、スーパーソフトでも何ら心配なしとしていたアロンソでも、2周目の終わりくらいから、タイムは落ちないにしてもフィーリングが変わってしまうというコメントをしている。

* スタート時のタイヤ選択は、先頭の2台(マクラーレン)を除くと、全車、プライムで行くのではないかと思う。

* 第二スティントが終わると、その時点で、路面がかなりよくなるので、その段階で、(次の)タイヤをどうするかという選択になるだろう。

* 「先頭の2台」は、スーパーソフトタイヤに関して、すごく自信を持っている。

* ジェンソン(バトン)は、スーパーソフトについては、2周目の終わりあたりからリヤが不安になる……というコメントをしている。

* しかし、順当に行って、ルーベンス(バリチェロ)がヘンなスタートさえしなければ、たぶん、ルイス(ハミルトン+マクラーレン)に勝てると思う。ただし、コバライネンが強引に(バリチェロを)押さえきるとか、妙な作戦さえ立てなければ。

* 今年は、去年よりもタイムが全般に遅い。ポールもそうだが、トップテンのタイムをアベレージで比較しても、コンマ3〜4秒(0.3〜0.4秒)遅くなっている。

* ラップタイムで2秒違えば、裏のストレートが終わったところで、インを差して抜けるというシーンが昨日あったが、コンマ5秒くらいの違いでは「抜く」には至らない。レースでも、そうなるだろう。

* ブラウン・グランプリとレッドブルという比較なら、今回は、ブロウンの方がほんの少し有利ではないか。路面が相当よくなれば違ってくるが、金曜日のタイヤの使い方を見る限りでは、このようにいえる。

* キミ(ライコネン)は燃料を多く積んでいる。したがって、レースになって、もしブロウン・グランプリの前に出られることがあったら、キミは相当有利になる。

* タイヤの使い方は、普通に考えれば、長いプライム/長いプライム/短いオプション……というように組み合わせるのが、今週の”正解”ではないか。

* 700キロ以上の重さでスタートするマシンは、タイヤへの負担は小さくないが、一方では、(重い分だけ)タイムが遅くなるので、滑らせさえしなければ、タイヤはそんなに”きびしく”ないということがある。(とくにリヤタイヤは、滑らせずに使うことができれば、長いスティントもこなせるはずだ)

                【STINGER / text by Iemura Hiroaki】

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