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浜島裕英の タイヤ”deep”トーク –ヨーロッパGP

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◆午前と午後では、路面がかなり変わった
浜島 ハンガリーは、第一スティント、クルマによっては、スーパーソフトはちょっときびしかった……という人(ドライバー)もいました。とくに、レッドブルですね。レッドブルは、スーパーソフトは”マージン”がなかったといってました。
また、ハンガリーは KERS がうまく使えたサーキットであったと思います。

そして、ここバレンシアですが、スーパーソフトとソフトを持ってきているのは、路面が非常にスムーズだからです。

今日の走行で、あまりデータは詳しく取れてないんですけど、スーパーソフトとソフトのタイムの差は、だいたい0.3秒から0.4秒くらいです。

スーパーソフトのタイムの”落ち”は、2.5秒から3秒半の間で、平均するとだいたい3秒。ハーフレース・ディスタンスで。

ソフトの方は、ほとんどの人(ドライバー)がロングランをしてないんで、あまりデータがないんですけど、たぶん、1秒からゼロ……というように、予想されます。

フューエル・エフェクト(燃料の重さとラップタイムの関係)は、ここは、コンマ29秒/10キロ(10kg重くなると0.29秒遅くなる)。1周当たりの消費燃料が、2.6kg/ラップ。

“ささくれ”は、午前中はかなり激しく出ておりまして、ソフト–硬い側ですね、これでも出ている人がいっぱいいましたけど、午後になると、急速によくなってきていました。

ですから、レースになると、相当(コンディションは)よくなるのではないかというのが、去年のデータからも予測できます。

ただ(タイヤへの)「入力」としては、メルボルン(豪州GP)並みの入力なので、路面が汚ければ、ヘタすると大幅なタイムの”落ち”がある可能性があります。

◆今回、タイヤをキレイに使っているのはブラウンだ

浜島
 ”摩耗肌”自体は、一番キレイなのは、今回はブラウン・グランプリですね。

今日の状況では、スーパーソフトは6周から7周目に、後ろ(リヤ・タイヤ)のグリップが落ちはじめて、以後急速に”タレて”来るというのが、大方のドライバーのコメントでした。

フリー・プラクティス1では、ブラウン・グランプリはいつものように(クルマが)重かったと思いますが、フリー・プラクティス2では、みんなだいたい似たような重さであのタイムになっているんで、(各チームの差が)詰まってきているとは思います。

—-アロンソが速いですね?
浜島
 速いですね! チームが申告している重さ(車重)から行くと、すごい!(笑)。

—-ただ、去年と較べると、タイムが?
浜島
 ええ、遅いですね。(フリー走行の)一回目は2秒半くらい遅い、トップテンのアベレージで行くと。二回目でも、まだ(差が)1秒あるかな。

路面がすごくダスティだというんですが、でも、去年と較べて(今年が)ダスティになる理由というのはないから。

—-序盤のレッドブルの、前輪の派手な「グレイニング」は?
浜島
 路面が汚れてたせいでしょう。ルカ・バドエル選手も、フロントタイヤがギザギザで、やっぱり”使いすぎ”というか。

—-シューマッハの代役というのは──
浜島
 やっぱり、大変でしょうね。マイケル(シューマッハ)は、乗れば、おもしろかったと思いますけど。でも、首が悪いんじゃしょうがないですね。

—-キレイに使っていたのがブラウンだとして、今日の段階で、タイヤに一番苦しんでいるのはレッドブル?
浜島
 いえ、そんなことはないですよ。ルノーも、けっこうきびしかったけど、でも、よくなってきてるから。ですから、ブラウン以外は、みんな”ドングリの背比べ”というか、ほとんど変わらないレベル。フォース・インディアも、後半(午後)、すごくよくなりましたね。

—-レースでは、スーパーソフトがメインになる?
浜島
 いやぁ、むずかしいんじゃないですか。リヤのグリップ(性能)が下がる(タレる)ので。路面が相当よくなれば、別でしょうけど。

—-じゃ、タイヤ選択は?
浜島
 去年は土曜日に雨が降っているので、初日と二日目の比較ができるのは今年が初めてということになりますが、みんな(各チーム)ソフト(硬い側)でスタートするんじゃないですか。迷わないと思いますよ、タイヤについては。今日の時点では、スーパーソフトを短いスティントで使うということになる。明日、路面がどのくらい変わるかですけど。 

              【STINGER / text by Iemura Hiroaki】


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浜島裕英の タイヤ”deep”トーク –ヨーロッパGP

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◆午前と午後では、路面がかなり変わった
浜島 ハンガリーは、第一スティント、クルマによっては、スーパーソフトはちょっときびしかった……という人(ドライバー)もいました。とくに、レッドブルですね。レッドブルは、スーパーソフトは”マージン”がなかったといってました。
また、ハンガリーは KERS がうまく使えたサーキットであったと思います。

そして、ここバレンシアですが、スーパーソフトとソフトを持ってきているのは、路面が非常にスムーズだからです。

今日の走行で、あまりデータは詳しく取れてないんですけど、スーパーソフトとソフトのタイムの差は、だいたい0.3秒から0.4秒くらいです。

スーパーソフトのタイムの”落ち”は、2.5秒から3秒半の間で、平均するとだいたい3秒。ハーフレース・ディスタンスで。

ソフトの方は、ほとんどの人(ドライバー)がロングランをしてないんで、あまりデータがないんですけど、たぶん、1秒からゼロ……というように、予想されます。

フューエル・エフェクト(燃料の重さとラップタイムの関係)は、ここは、コンマ29秒/10キロ(10kg重くなると0.29秒遅くなる)。1周当たりの消費燃料が、2.6kg/ラップ。

“ささくれ”は、午前中はかなり激しく出ておりまして、ソフト–硬い側ですね、これでも出ている人がいっぱいいましたけど、午後になると、急速によくなってきていました。

ですから、レースになると、相当(コンディションは)よくなるのではないかというのが、去年のデータからも予測できます。

ただ(タイヤへの)「入力」としては、メルボルン(豪州GP)並みの入力なので、路面が汚ければ、ヘタすると大幅なタイムの”落ち”がある可能性があります。

◆今回、タイヤをキレイに使っているのはブラウンだ

浜島
 ”摩耗肌”自体は、一番キレイなのは、今回はブラウン・グランプリですね。

今日の状況では、スーパーソフトは6周から7周目に、後ろ(リヤ・タイヤ)のグリップが落ちはじめて、以後急速に”タレて”来るというのが、大方のドライバーのコメントでした。

フリー・プラクティス1では、ブラウン・グランプリはいつものように(クルマが)重かったと思いますが、フリー・プラクティス2では、みんなだいたい似たような重さであのタイムになっているんで、(各チームの差が)詰まってきているとは思います。

—-アロンソが速いですね?
浜島
 速いですね! チームが申告している重さ(車重)から行くと、すごい!(笑)。

—-ただ、去年と較べると、タイムが?
浜島
 ええ、遅いですね。(フリー走行の)一回目は2秒半くらい遅い、トップテンのアベレージで行くと。二回目でも、まだ(差が)1秒あるかな。

路面がすごくダスティだというんですが、でも、去年と較べて(今年が)ダスティになる理由というのはないから。

—-序盤のレッドブルの、前輪の派手な「グレイニング」は?
浜島
 路面が汚れてたせいでしょう。ルカ・バドエル選手も、フロントタイヤがギザギザで、やっぱり”使いすぎ”というか。

—-シューマッハの代役というのは──
浜島
 やっぱり、大変でしょうね。マイケル(シューマッハ)は、乗れば、おもしろかったと思いますけど。でも、首が悪いんじゃしょうがないですね。

—-キレイに使っていたのがブラウンだとして、今日の段階で、タイヤに一番苦しんでいるのはレッドブル?
浜島
 いえ、そんなことはないですよ。ルノーも、けっこうきびしかったけど、でも、よくなってきてるから。ですから、ブラウン以外は、みんな”ドングリの背比べ”というか、ほとんど変わらないレベル。フォース・インディアも、後半(午後)、すごくよくなりましたね。

—-レースでは、スーパーソフトがメインになる?
浜島
 いやぁ、むずかしいんじゃないですか。リヤのグリップ(性能)が下がる(タレる)ので。路面が相当よくなれば、別でしょうけど。

—-じゃ、タイヤ選択は?
浜島
 去年は土曜日に雨が降っているので、初日と二日目の比較ができるのは今年が初めてということになりますが、みんな(各チーム)ソフト(硬い側)でスタートするんじゃないですか。迷わないと思いますよ、タイヤについては。今日の時点では、スーパーソフトを短いスティントで使うということになる。明日、路面がどのくらい変わるかですけど。 

              【STINGER / text by Iemura Hiroaki】


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